今季J3リーグを5位で終えた福島ユナイテッドは今季から始まるJ2昇格プレーオフ(PO)に参戦する。1日の準決勝ではアウェー(サンアル)で松本と対戦。リーグ3位の16得点を挙げているFW塩浜遼(24)は、自らのゴールでチームを勝利へ導くと誓…

 今季J3リーグを5位で終えた福島ユナイテッドは今季から始まるJ2昇格プレーオフ(PO)に参戦する。1日の準決勝ではアウェー(サンアル)で松本と対戦。リーグ3位の16得点を挙げているFW塩浜遼(24)は、自らのゴールでチームを勝利へ導くと誓った。

 21年と並ぶ過去最高順位の5位でリーグ戦を終えた福島。21年はPOが開催されていなかったため、初めてJ2昇格への挑戦権を得た。今季は副主将も務め、ピッチ内外でチームを引っ張ってきた塩浜は「チームとしても自分としても本当に調子がいい。初めての大事な舞台、たくさんの方の前でプレーできることが楽しみ」と胸を躍らせる。

 今季は寺田周平監督(49)の下「点を取るサッカー」を掲げてきた。パスをつなぎながら、足元の技術を生かして好機を生むスタイルで64得点とJ3優勝の大宮の72得点に次ぐ2位。チャンスクリエイト数も1試合平均13・3回と昨季の10・2回から増加し、リーグ最多の数字となった。塩浜は「パス一つのスピードや止める技術、走り抜く力が付いただけでなく、映像を見てイメージを共有して皆が同じ方向を向けている」と手応え。塩浜自身も19年に武颯(現・J3宮崎)がマークした15得点を超えるチーム過去最多得点の16得点を挙げており「相手の嫌がる場所や、どこに入れば点が取れそうとか、布陣を見てゴール前に入れるようになった」と成長を感じている。

 引き分けの場合は上位の松本が勝利となるため、昇格に向け、福島には勝利しか残されていない。準決勝の松本はJ1経験もあり、熱狂的なサポーターでアウェーの雰囲気がつくり出されることは不可避だ。それでも塩浜は「自分のゴールで静まりかえる会場を見られたらいいですね」と余裕の表情。悲願のJ2昇格を目指し、福島の頼もしいストライカーがネットを揺らす。

(秋元 萌佳)

 ◆塩浜 遼(しおはま・りょう)2000年5月7日、滋賀県生まれ。24歳。静岡学園中、静岡学園高から順大へ進学。23年から福島に加入。同年3月5日、リーグ開幕戦の今治戦でデビュー。23年は37試合出場5得点、24年は37試合出場16得点。170センチ、66キロ。利き足は右。