バスケットボール男子でパリ五輪代表の渡辺雄太(30)=千葉J=が28日、都内で取材に応じ、日本代表のあり方を巡って日本協会(JBA)を批判したNBAレイカーズ・八村塁(26)の発言に言及した。自ら口を開き、八村と男子代表のトム・ホーバス監…
バスケットボール男子でパリ五輪代表の渡辺雄太(30)=千葉J=が28日、都内で取材に応じ、日本代表のあり方を巡って日本協会(JBA)を批判したNBAレイカーズ・八村塁(26)の発言に言及した。自ら口を開き、八村と男子代表のトム・ホーバス監督(57)の関係性の内情や自身の思いを約15分半にわたって激白。「悪者は一人もいない」と訴えた。
【渡辺の発言の要旨】
▼八村とホーバス監督の関係性
「ずっと良くなかったのは事実」
▼関係悪化のきっかけ
「(昨年の)W杯が終わった後の記者会見で塁が五輪に必要かどうかを聞かれて、トムは代表に参加したいなら彼から連絡をしてきてほしいと。もちろん、八村選手にはいてほしいけど、もしいないんだったら今のチームで勝つ自信があるという発言をしたが、変な切り取られ方をした記事が出てしまって、それを塁が目にしてすごく怒った」
▼「彼から連絡を」発言に至った背景
「ワッサーマン(八村と渡辺の代理人事務所)がNBAのシーズンに集中してほしいということで、トム含めて塁との連絡を完全に遮断していた。トムとしては塁に対して連絡が取れないから、塁から連絡してきてもらいたいという趣旨の発言をした」
▼「八村がいなくても勝つ自信」発言は
「トムはまず沖縄(W杯)を戦った僕たちに敬意を表してくれた上で、仮に塁が来ない状態でもしっかり勝つチームを作りますと発言をしてくれた。それが変な記事になってしまった。誰が悪いとか、そういう話じゃない」
▼関係悪化後の両者
「塁とトムは、それ以降も直接連絡を取れることはなかった。そこから関係性が修復できずにという状態が続いていた」
▼今回の自身の取材対応について
「僕も塁に連絡を取っていて、僕なりの意見をメディアの前で話をさせてもらうと言っている。塁と対立をする気はないというのを伝えて、彼からも『それはもちろん大丈夫です』と連絡をいただいている。“渡辺対八村”みたいな構図を作るのだけは、絶対にやめてもらいたい」
▼ホーバス監督の続投
「僕はトムが大好き。日本代表のヘッドコーチとして誰よりもふさわしいと思っている。今、代表に関わっている選手・スタッフのほとんどはそう思っていると思う。トムとも今回の件で連絡は取っているけど『今、かなり正直しんどい』と。今までの功績が否定されていってるような状態。今の代表はトムを慕ってやりたいと思ってくれるメンバーがほとんどだと思う。この件でもしトムが引くようなことがあれば、今の日本代表は崩壊していくと感じている」
▼指揮官が続投を決断前に五輪メンバー全員に電話したとの話を八村が否定した件
「トムは塁に連絡は取れない状態なので、これもしょうがない部分だったと思う。実際、僕はトムから直接連絡はもらっていた」
▼今後への要望
「トムに今すごい負担がかかっているし、塁もあの発言によって変な見られ方をしている部分もある。僕はNBAでやっていく大変さを知っているからこそ、塁には集中してもらいたい。塁もシーズン中は代表の話は極力したくないはず。これ以上、選手や塁にコメントを求めるとか(は避けてほしい)。僕も代表の一員として責任持ってこの問題にしっかりと向き合っていく。コート上でいい日本代表になったよ、というのを見せていければ」