<国内男子ツアー:日本シリーズJTカップ>◇第1日◇28日◇東京よみうりCC(7002ヤード、パー70)◇賞金総額1億3000万円(優勝4000万円)姉弟で“力”を合わせ、上々のスタートを切った。ツアー通算2勝の河本力(24=大和証券)が1…

<国内男子ツアー:日本シリーズJTカップ>◇第1日◇28日◇東京よみうりCC(7002ヤード、パー70)◇賞金総額1億3000万円(優勝4000万円)

姉弟で“力”を合わせ、上々のスタートを切った。ツアー通算2勝の河本力(24=大和証券)が1イーグル、3バーディー、4ボギーの5アンダー、69で首位に4打差の8位で初日を終えた。今季最終戦は姉の結(26=リコー)に初めてキャディーを務めてもらい、随所に意見交換。8月に5年ぶりツアー優勝を果たした姉に続くべく、自身2年ぶりの勝利を目指す。中島啓太が5アンダーで首位発進。賞金王争いを繰り広げる平田憲聖、金谷拓実、今平周吾、石川遼らは軒並みオーバーパーと苦戦した。

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選手だけでなく、キャディーにも声援が飛んだ。プレーする弟の力と、この日はキャディーバッグをかついだ姉の結。1学年違いの姉弟プロゴルファーがタッグ。弟は「『結ちゃん頑張れ』の声を100回は聞いた。『リッキー頑張れ』は2、3回かな」と笑った。

ティーグラウンドやグリーン上など、さまざまな場所でコミュニケーションを取った。難所の18番パー3では姉の助言を踏まえ、第1打を5番アイアンから4番に変更。しっかりパーセーブで切り抜けた。弟は「5番で打っていたら15ヤードぐらい手前になって、相当難しかったと思う」と感謝。2人でラウンドを回った1日の点数は「満点。タッグとしてはすごく良かった」と笑顔になり、姉も「2人で脳みそを使って回った」と難コースにきっちり対応し、初日8位で発進した。

ツアー大会でコンビを組むのは、結が初優勝した19年アクサレディース以来。その時はキャディーで姉を支えた弟が、今週は初めてサポートを受ける立場に成長し、健闘する。2年ぶり優勝へ「めちゃくちゃしたい。そのためにお願いしたので」。姉弟二人三脚で勝利を目指す。【奥岡幹浩】