札幌東月寒中の女子バスケットボール部が、来年1月4日開幕の京王ジュニア・ウインターカップ(全国U15選手権、東京)に初出場する。今夏は全国中学大会に4年連続で出場し、ベスト8進出を果たした。「堅守速攻」をスローガンに、道内無敵の強さで今度…
札幌東月寒中の女子バスケットボール部が、来年1月4日開幕の京王ジュニア・ウインターカップ(全国U15選手権、東京)に初出場する。今夏は全国中学大会に4年連続で出場し、ベスト8進出を果たした。「堅守速攻」をスローガンに、道内無敵の強さで今度こその「日本一」へ“トライ”する。
足を止めることなく、エネルギッシュにコートを駆け巡る。練習時間が限られる公立校。効率的に負荷の高いメニューをこなし、札幌東月寒中はチーム力を培ってきた。例年は複数の3年生が受験に備えて引退するが、今年は全員残留。それだけジュニア・ウインターカップに懸けている。
夏の悔しさが成長を促した。8月の全国中学で決勝トーナメントに進出し、初戦突破。だが、京都精華中との2回戦はアクシデントに泣いた。試合中に、主将の中西実歩さん(3年)が相手選手の肘を顔面に受けて右目下を骨折し、負傷交代。司令塔を失うと同時に突き放された。勝ち上がった京都精華中は優勝。中西さんは「悔しかった。でも、手応えはつかんだ」と雪辱の舞台を見据えてきた。
宮川誠一コーチは「全国で勝つにはどう戦うべきか」を考え、「堅守速攻」を掲げてディフェンス強化を第一に取り組んできた。守って走って勝つスタイルが熟成。1、2年生が成長したことで層も厚くなり「夏に比べて組織力が上がっている」と見る。
中核となるのはU―14日本代表の2人、木下咲弥さんと対馬凜乃(りの)さん(ともに2年)だ。177センチのチーム最長身センターとして得点を量産する木下さんは「全員がベストのプレーを出せば全国でも優勝できる」。ドライブが武器の対馬さんは「速く攻めることを意識してスピードがついた。優勝の自信はある」とし、2人は「残ってくれた3年生のために」と声をそろえた。10月の札幌市新人大会も含め、今年は道内無敗。“北の盟主”として日本一へ挑む。(石井 睦)
〇…男子も負けていられない。女子とそろって今夏の全国中学に出場。10月の札幌市新人大会でも“アベックV”を決めた。平池柊星主将(2年)は「男子チームはまだ課題があるけど、伸びしろもある。女子チームを見習って自分たちもやらなければ」と、来季の飛躍を思い描いている。