【グランドスラム オブ カーリング】ナショナル(11月27日/カナダ) 【映像】吉田知那美がメジャーで“自ら計測”する瞬間 勝敗はまさに“1mm”レベルで争われた。ロコ・ソラーレにとっては、このエンドを1点止まりで終えるか、2点を…
【グランドスラム オブ カーリング】ナショナル(11月27日/カナダ)
勝敗はまさに“1mm”レベルで争われた。ロコ・ソラーレにとっては、このエンドを1点止まりで終えるか、2点を挙げてリードできるかという重要な局面で、目視ではジャッジできないため計測用のメジャーが登場。ファンも手に汗握る展開を「もうドキドキするわぁ」と祈るように見守った。
カーリングの国際大会「グランドスラム オブ カーリング」ナショナルが開幕し、日本のロコ・ソラーレは予選の第1試合でスイスのTeam Schwaller(ゼニア シュワラー)と対戦した。
注目のシーンは3-3の同点で迎えた第5エンドだった。後攻のロコ・ソラーレは最終第8投を前に、勝負の時を迎えていた。ハウスの中には日本の黄色が2つ、相手の赤が2つ、ナンバー1ストーンは相手にある状況だ。ここでスキップの藤澤五月が投じた石は真ん中の赤を弾き出し、さらにその赤の石でもう一つの赤を外へと弾き出した。
これで日本はナンバー1ストーンを獲得したが、問題はナンバー2ストーンだった。弾いた黄色と、弾き出された赤が中心から同じような位置で停止し、ABEMAの実況・清野茂樹氏も思わず「ナンバー2は赤ですかね……?」と、目視では判断できないほど両方の石の距離感は拮抗していた。そのため、判定は“計測”に委ねられることになった。
通常の公式戦であれば審判が測定するものの、ツアーでは選手が自ら行うルールのため、日本のサード・吉田知那美が測定器のメジャーを持ち出した。スイスの選手も見守る中で、その“緻密な作業”が行われた。「0.25mm」まで計測が可能なメジャーを使った測定が始まると、ABEMAで戦いを見守ったファンも「セルフ計測」「いやー難しい」「もうドキドキするわぁ」と緊迫感の伝わるコメントを綴っていたが、判定はすぐに出たようだ。
吉田知那美が相手選手と相槌を打って勝敗を確認すると、スイスの選手は自分たちの赤を外に出して、「黄色」を残す。その瞬間、この第5エンドでロコ・ソラーレが2得点を獲得したことが確定した。コメント欄では「ほら見たことか!!」「ちょっとヒヤッとした」「あー、よかった!」といった安堵と喜びの声であふれ返った。
1点を争う中で、まさに“ちなみの1mm”とも言うべき競り合いを制したロコ・ソラーレは、その後、リードして迎えた第7エンドに5-5と追いつかれたものの、最終第8エンドの第8投で藤澤のウイニングショットが決まって勝負あり。最終的には8-5のスコアとして、上位進出を狙うチームは幸先良く今ツアー第1試合で勝利を収めた。
(ABEMA『SPORTSチャンネル』)