独立リーグで“金太郎”がバットをかつぐ-。相洋(神奈川)の二宮陽斗外野手(18)が27日、神奈川・小田原市内の同校でBC神奈川からあいさつを受けた。同球団が「特別合格選手」として交渉権を獲得している。右のスラッガーとして大きく伸びる素質を秘…
独立リーグで“金太郎”がバットをかつぐ-。
相洋(神奈川)の二宮陽斗外野手(18)が27日、神奈川・小田原市内の同校でBC神奈川からあいさつを受けた。同球団が「特別合格選手」として交渉権を獲得している。
右のスラッガーとして大きく伸びる素質を秘める。190センチ、97キロの二宮は高校通算13本塁打ながら、プロ志望届を出すとNPB2球団から調査書が届いた。「まだガタイの良さだけです」と謙遜しながら、NPBもその長所に由来するポテンシャルに着目したということでもある。
地元の小田原出身で二宮姓。卒業した酒匂中には二宮尊徳(通称、二宮金次郎)の本を持っている銅像もあり「しっかり覚えています」というものの「たぶん違うと思います」と、小田原生まれの偉人の子孫ではないようだ。
それでもカレーライスとアイスクリームが好きな少年は小田原で大きく育ち、高校時代は足柄山にほど近い同校・穴部グラウンドで恵まれた体を華麗に躍動させてきた。右手の握力は80キロで力持ちの、まさしく金太郎。二宮自身も「いじられるのはイヤじゃないです」と笑う。
高校3年の夏は横浜隼人戦で自身の適時打もあって9回2死走者なしまで勝っていたが、そこからまさかの逆転負けを喫した。
「あきらめなければ勝てるというのも、野球で安心できる場面はないというのも、あの試合で学びました」
まだ19歳。「1年勝負」で独立リーグへ挑む選手もいるが、二宮の野球人生はまだ試合中盤だ。背番号は31に内定。金太郎はゆっくりと“アイスべき”スラッガーに育つ。【金子真仁】