「RIZIN DECADE」(12月31日、さいたまスーパーアリーナ) ボクシングの元WBC世界ライト級暫定王者のライアン・ガルシア(26)=米国=と元K-1ワールドGPスーパーライト級王者の安保瑠輝也(29)=MFL team CLUB…

 「RIZIN DECADE」(12月31日、さいたまスーパーアリーナ)

 ボクシングの元WBC世界ライト級暫定王者のライアン・ガルシア(26)=米国=と元K-1ワールドGPスーパーライト級王者の安保瑠輝也(29)=MFL team CLUB es=が27日(日本時間)早朝、米ロサンゼルスで記者会見を行った。両雄はRIZINスタンディングバウト特別ルールボクシングに準じたルールの2分8回戦で対戦することが決定している。

 記者会見場は屋外で、まず安保が素肌に黒いジャケットを羽織った白いパンツ姿で現れ、ガルシアは白地のスエットと膝に穴の空いた茶のパンツ姿で登場。両雄はツーショットからフェイスオフに移行し、ともに薄ら笑いを浮かべていた。

 安保は「ハロー、アメリカ、マイ・ネーム・イズ・ルキヤ・アンポ」とあいさつし、「ガルシアにメッセージカードを書いてきた」と前置きすると「ガルシアの問題はお酒を飲んで、プロフェッショナリズムに欠けている。スポーツマンシップもリスペクトもないのに自分のことをキングと言う。試合の日は武士道を彼にたたき込みたい。名誉のための試合であってエゴのための試合でない」と英文を読み上げ、「ファック・ユー!ファック・ユー!」とガルシアを挑発した。

 ガルシアは笑みを浮かべて受け流すと「彼がパッキャオと戦うのを見た。いまだに彼が誰か知らないし興味もない。さっきのメッセージに対する返答はファック・ユー。マニー・パッキャオのような選手を倒そうとする姿勢は尊敬できない。ボクシングを教えてやる。自分にとっては普通のイベント。普通にやってKOして楽しみながら帰国したい」と言い返し、安保を「小僧」呼ばわり。安保は「オマエの方が小僧」と言い返し、ディスり合いに突入した。

 ガルシアは「フレンドリーな感じでやるつもりだったが、仲良くするつもりはない。KOする準備はできている」、安保も「コイツは俺のことを誰か知らんと言ってますけど、この試合にかける思いは、俺はボクシングでも勝てると思ってるし、結果で証明して安保瑠輝也という名前を世界にとどろかかせます。オマエ、覚悟しておけよ」と、ともに勝利宣言。

 ガルシアが「(パッキャオ戦での安保は)あの試合で若くて自分の名前を売るのに必死だと思った。リスペクトするレジェンドをKOする気持ちで向かったのがムカついた。(元UFC世界ミドル級王者の)ショーン・ストリックランドにボコボコにされてる動画を上げていたが、自分には話にならない」とくさすと、安保は「オマエはヘビー級と試合したことないやろ」と反論し、「フェイク・キング、ユー・ノー?」とバッサリ。

 ガルシアが「試合のために準備する必要はない。オマエはMMAファイターにボコボコにされているのに俺に勝とうと思うなんて思い上がりもはなはなだしい」と続けると、安保は「かかってこいよ」と返した。

 ガルシアはルールと契約体重について「安保に少しでも希望を与えないといけない」と上から目線で説明し、「世界タイトルマッチと同じような準備で、本気で試合しに行く」と通告。

 安保はガルシアの必殺の左フックについて「世界トップレベルのスピードとパワーを持っている」と評価しつつ「それに合わせた攻撃を用意している。(弱点は)ここで言える範囲内で言えば、若さ故の粗さ、勢いはすごくいいけど、後半になってきたらチャンスになって来るんじゃないかと思っている。そこのチャンスを突きたい」と、攻略に自信まんまん。

 ガルシアが「アンポは英語でアホたれという意味だと思う」とディスると、安保は「オマエはインチキ小僧。それ(パッキャオ戦)以上に、コイツを必ずブッ倒すつもりでいる。必ずKOで倒す。その結果で世界に羽ばたきたい」と、KO勝ちで世界中に名前を売る考えを示した。

 最後は安保が「メッキでかぶせられたこのキングを退治する」、ガルシアが「安保はここで終わり。この試合が終わったら誰も安保について語ることはないだろう」と言い合い、フェイスオフでは額を突きつけ合って、ののしり合って記者会見は終了した。