「NPB AWARDS 2024」(26日、グランドプリンスホテル新高輪) 阪神の近本光司外野手(30)が26日、東京都内で行われた「NPB AWARDS 2024 supported by リポビタンD」に桐敷拓馬投手(25)とともに出…
「NPB AWARDS 2024」(26日、グランドプリンスホテル新高輪)
阪神の近本光司外野手(30)が26日、東京都内で行われた「NPB AWARDS 2024 supported by リポビタンD」に桐敷拓馬投手(25)とともに出席。最多盗塁者賞、ベストナインの表彰を受けた。新人からの6年連続の打撃タイトルは赤星憲広を抜き、前人未到のNPB歴代単独最長のもの。来季もタイトル獲得となれば、イチローの7年連続に並ぶ。桐敷は最優秀中継ぎ投手賞を受賞した。
チームに貢献したい。そのためにもトップの座に立ち続ける。入団から6年連続での打撃タイトルとなる盗塁王に輝いた近本。常連となったプロ野球を代表する選手らの集いで、強い覚悟を示した。
「成績は後からついてくることなんですけども。どっかで妥協しないようにやらないと。1回途切れてしまうと、もう1回上がってくるのは難しいと思う。続くんだったら、できるだけ続くほうがいい」
1年、1年の積み重ね。必死に戦い抜いてきたことが成績に結び付いている。6年目の今季は141試合に出場し、打率・285、6本塁打、45打点。19盗塁で3年連続5度目となる盗塁王でタイトルを獲得した。結果を残すために変化を恐れず「毎日毎日ピッチャーも変わりますし、自分の状態も変わる。昨日の打ち方が良かったから、今日もやるというのは全然合わない。それでいい状態が続くことはないので」と常に状況、状態に応じて微調整を続けてきた。そういった姿勢がシーズン通して安定した成績にもつながっている。
入団から2年連続で盗塁王、3年目の21年には最多安打に輝いた。翌22年からは3年連続の盗塁王。来季も打撃タイトルを7年連続で獲得すれば、憧れの存在でもあるイチロー氏に並ぶ。以前、大先輩について「イチローさんはどういう立場であっても、やることを明確にやってらっしゃる」と、取り組む姿勢に感銘を受けていた。
それぞれの部門でトップに立った選手しかつかめないタイトル。中でも強いこだわりを示すのは打撃だ。「2年目ぐらいからそう(打撃のタイトルを)思うようになって。3年目の最多安打の時はすごいうれしかった。でも、そこから獲ってない」と再獲得にも意欲を示す。
7年目となる来季。「誰かと競い合うわけでもないですし、むしろ自分と戦う」と近本。リーグV奪還に向けて、チームの先頭に立ち続ける。
◆新人から連続タイトル プロ1年目から、連盟表彰対象の連続タイトル獲得年数は6年連続の近本がNPB歴代単独最長。巨人・長嶋茂雄は新人だった58年から6年連続で最多安打だったものの当時は連盟表彰対象ではなかった。近本が25年シーズンも打撃タイトル獲得となれば新人から7年連続となり“正真正銘”の打撃部門歴代単独最長に。また、投手では江夏豊(阪神)が67年から73年までの7年連続で最多勝や最多奪三振などを記録しているが、当時は最多奪三振が連盟表彰対象ではなかった。
◆連続シーズン打撃部門タイトル獲得 最長は王貞治の17年。62年から74年まで本塁打王、本塁打が一度途切れて以降も75年から4年間、打点王など記録。福本豊が70年から82年まで13年連続盗塁王。他に野村克也の7年連続本塁打王、イチローの7年連続首位打者などがある。