自身のYouTubeチャンネルで楽天を退団して現役続行を目指すことを表明した田中将大投手(36)が26日、楽天モバイルパークで取材に応じ、決断に至った理由を説明した。楽天から来季のオファーは受けたが、「個人的には実質、居場所はないんじゃな…
自身のYouTubeチャンネルで楽天を退団して現役続行を目指すことを表明した田中将大投手(36)が26日、楽天モバイルパークで取材に応じ、決断に至った理由を説明した。楽天から来季のオファーは受けたが、「個人的には実質、居場所はないんじゃないかと受け取った」と楽天との決別を宣言。NPBの他球団移籍を模索する考えを明かした。
硬い表情のまま球団との交渉を振り返った。田中将は今季推定2億6000万円から減額制限(年俸1億円以上の場合は40%)を大幅に超える減俸提示を受けた。「金額で選択してるわけではない」と前置きした上で、交渉の席で感じたことを明かした。
「個人的に受けた印象としては、もう期待されていないなと。実質、居場所はないんじゃないかと」。球団の姿勢が決別への意思を固めた最大の理由だった。楽天との再交渉の可能性を問われても「考えてないです」と言い切った。
もちろん成績は納得いくものではなかった。メジャーから楽天に復帰してからの4年間は通算20勝で、今季の1軍登板は1試合。プロ入り後初めての未勝利に終わった。「やらなければ(年俸が)下がるのは当然」と受け止め、来季も楽天でのプレーを想像していた。
しかし、交渉をきっかけに気持ちは退団へと傾いていった。「感情的にならないように」と家族との会話も重ねた。時間をかけて考えた結果、「新しいところで期待をかけてもらって、求められるところでやる。自分にとって一番だなと」。自由契約となり、NPB他球団での現役続行を模索する決断に至った。
日米通算200勝まであと3勝。「もちろんそのつもりでした」と、プロ入りから通算11年間を過ごし、愛着のある仙台での偉業達成を思い描いていた。願いはかなわなかったが、「(200勝が)自分のゴールじゃない。もっと先がある」と力を込める。
「今年1年投げられなかったことは、タフな状況だけど来年はもっとできると思っている」。大きな決断を下した右腕の視線は今後へ向いていた。