欧州遠征「リポビタンDツアー2024」を1勝2敗で終えたラグビー日本代表のエディー・ジョーンズ・ヘッドコーチ(HC、64)が26日、羽田空港に到着後、取材に応じ、今季の代表活動を総括。強豪相手に大敗が続き、テストマッチ4勝7敗と負け越した…

 欧州遠征「リポビタンDツアー2024」を1勝2敗で終えたラグビー日本代表のエディー・ジョーンズ・ヘッドコーチ(HC、64)が26日、羽田空港に到着後、取材に応じ、今季の代表活動を総括。強豪相手に大敗が続き、テストマッチ4勝7敗と負け越した戦績を振り返り「明らかなのは世界のトップ4とギャップがある。自分たちの現状、そして目標とするところとのギャップが分かったことが糧だと思っている」と話した。

 8年ぶりにヘッドコーチに復帰後、旗印「超速ラグビー」を掲げたエディーHC。今季の活動で新たに20人の選手が初キャップを獲得したように、27年W杯を見据えて世代交代をすすめてきた。「経験はスーパーで購入できない。未来に向けて多大な投資をする時期」。ただ、強豪相手に同じような展開で大敗が続き、国内から一部で不安の声もあがっている。会見では選手間でも自信がなくなってしまう懸念を指摘されると、同HCは口調を強め、こう言葉にした。

「いかがでしょうか。フランス戦、イングランド戦、簡単に勝てると思いましたか?現実的にならなければいけません。私としては大きな仕事になっていることは認識していますし、みなさんが結果に不満に思っている事も分かります」

「ここは現実的になる必要があると思っています。われわれのスコッドにはタフなプレーヤーが必要でありますし、私はその問題を修正し、立ち向かうためにサポートすることを惜しまない。チームとしてはごく当たり前の時期を経ている、完璧な時期はありません」

 もちろん、同HCがテストマッチで勝利を目指している前提での発言だが、日本ラグビーの未来に向けて、とにかく経験値を上げていくが重要であると強調。軸となる選手の育成へ、今は我慢の時期だという。その上で「次の3年間でチームを積み上げていく自信がある。アタックで世界一になる自信を持っている」と、27年W杯まで長い時間をかけて、チーム力を向上していく方向性を改めて示した。