パリ五輪レスリング女子76キロ級で金メダルを獲得した山形市出身の鏡優翔(ゆうか)選手(23)が24日、山形市を訪れ、県民栄誉賞と市スポーツ栄誉賞の授与式に臨んだ。その後の講演会では、金メダルを獲得するまでの軌跡を語った。 ダブル受賞となっ…
パリ五輪レスリング女子76キロ級で金メダルを獲得した山形市出身の鏡優翔(ゆうか)選手(23)が24日、山形市を訪れ、県民栄誉賞と市スポーツ栄誉賞の授与式に臨んだ。その後の講演会では、金メダルを獲得するまでの軌跡を語った。
ダブル受賞となった鏡選手はこの日、午前に県民栄誉賞、午後には市スポーツ栄誉賞の表彰状をそれぞれ受け取った。その後、市スポーツ協会の懇談会で、事前に申し込んだ市民らを前に講演した。
鏡選手は大会を目前にした5月、右ひざの内側側副靱帯(じんたい)を損傷したが、「よくないことが起きても前向きに捉えるようにしている」。上半身を鍛えるようにとの意味だと受け入れ、トレーニングを重ねた。
決勝では、対戦相手と向かい合った瞬間に自らが上回る練習をしてきたと思えたという。「五輪の舞台でもそのぐらい自信をもって戦えた。そこはほめたい」と語った。
会場から「カワイイ」と書かれたマウスピースを使用していた理由を尋ねられると、「きつい練習でもかわいいって言われると笑顔になれる不思議な効果がある。自分の調子を上げていました」と明かした。
鏡選手は小学校入学前まで同市で暮らした。転居後も親類に会いにたびたび帰省したが、「山形に帰ってくるとおいしいものを食べ過ぎてしまう」と話した。また、市内のきつい坂を上らされた記憶が残るといい、「そこを見るのはいやで避けて通っている」と言って笑わせた。(高橋昌宏)