阪神の藤川球児監督(44)が25日、来年の春季キャンプが始まる2月のテーマに「凡事徹底」を掲げた。大阪市内のホテルで行われた球団納会に出席。前監督の岡田彰布オーナー付顧問(67)の前で「岡田監督に育てていただいた私は一発目からやっていきた…

 阪神の藤川球児監督(44)が25日、来年の春季キャンプが始まる2月のテーマに「凡事徹底」を掲げた。大阪市内のホテルで行われた球団納会に出席。前監督の岡田彰布オーナー付顧問(67)の前で「岡田監督に育てていただいた私は一発目からやっていきたい」と就任1年目での優勝を宣言。「来年、阪神タイガースを一番上に行かせましょう」と力を込めた。

 1年を締めくくる場ではあったが、新監督の視線は来季の戦いに向けられていた。壇上であいさつに立った藤川監督が選手、スタッフ、球団職員を前に力強いメッセージを発した。

 「2月は『凡事徹底』。選手たちにはオフシーズンの間に体をしっかり仕上げてきてもらい、2月はチームプレー、相手チームの攻略をやっていく。来年以降もずっと強いタイガースが続くチャンスになる。来年、阪神タイガースを一番上に行かせましょう」

 当たり前のことを徹底的にやり抜く。簡単なようで困難な命題に向き合う。「ミスやトラブルが起こる前に先回りして防ぐ。私自身が最初にやらなければいけないが、『それが仕事だよ』と言っているみたいなもの」と高い意識を求めた。

 さらに一つのイニング、一つのアウト、ヒット一本にもこだわっていく。「ポジショニングもそう、グラウンドが少し削れていたらならす」。細かい“気付き”が必要で「その一つ一つを大事にすることが『凡事徹底』」だと説いた。

 球団創設90周年を迎える来季は2年ぶりの覇権奪回を狙う。杉山オーナーからは“優勝癖”をつけることを期待され、「当然です。普通のこと」と受け止めた。「おごりを持たせないために、慣れないこと、冷めないこと。荒ぶった状態でグラウンドに出る。冷めてしまうような組織をつくるわけにはいかない」。藤川阪神は心を燃やしつつ、隙のない野球で「一番上」を目指す。