◇国内シニア最終戦◇いわさき白露シニアゴルフトーナメント 最終日(24日)◇いぶすきゴルフクラブ(鹿児島)◇7052yd(パー72)生粋の“国際派”ゴルファーにとって、今週は海外進出に大きく近づいた一週間になった。55歳の塚田好宣が最終日…
◇国内シニア最終戦◇いわさき白露シニアゴルフトーナメント 最終日(24日)◇いぶすきゴルフクラブ(鹿児島)◇7052yd(パー72)
生粋の“国際派”ゴルファーにとって、今週は海外進出に大きく近づいた一週間になった。55歳の塚田好宣が最終日を「69」で回って宮本勝昌との1打差を逆転。シーズン最終戦で今季初優勝をつかみ取った。
優勝賞金1000万円を獲得し、賞金ランキングは24位から10位に浮上。来季「全英シニアオープン」に出場できる「賞金ランクトップ10のうち上位2名」という資格の圏内に食い込んだ。「ことしも藤田(寛之)が頑張っていて、いいなと。また行きたい」。2022年大会以来となる挑戦のチャンスをよろこびつつ、「現実的な話になっちゃうけど…お金もかかるので、勝ちたいというより、稼ぎたいというのもありました」と笑った。
もともとプロ転向を果たしたのはオーストラリア。93年からは米国士官学校で過ごし、米ツアーのプロテストにも挑戦するなど海外で土台を築いてきた。英語、タイ語も堪能で、ベテランになってからもアジアやヨーロッパを転戦するなど海外志向の強さは今も変わっていない。常に選択肢に入れつつ、なかなか一歩が踏み出せなかった米シニアツアー(チャンピオンズツアー)への挑戦にも、今週の結果に大きく背中を押された。
最終組をともに回った宮本は、米シニアツアー出場権を求めて予選会に参戦。2週前に1次予選を5位で通過し、12月の最終予選会(12月3~6日/アリゾナ州TPCスコッツデール)で5位以内に入れば来季の主戦場は米国になる。優勝争いを演じつつ、2人の会話は米ツアーでの様子。「飛距離はどうなの? って聞いたら“全然大丈夫ですよ”って。ちょっと頑張ったらチャンスもあるのかな」と海外への思いを膨らませた。
米国はもちろん、欧州シニアツアーへの挑戦も選択肢のひとつとして考えている。「いろいろな所でプレーしたい。そこで頑張れば、日本に帰ってきても応援してもらえる」と話す。シニアツアーは6年目。「年をとるし、飛距離も落ちる。最近はお尻が小さくなってきたから、下半身をトレーニングしないと」と焦りもあるが、新しい戦場へ挑戦する気概はまだまだ衰えることを知らない。(鹿児島県指宿市/谷口愛純)