「明治神宮野球大会・大学の部・準決勝、創価大12-8環太平洋大」(23日、神宮球場) 大学の部2試合が行われ、創価大が環太平洋大を12-8で下して初の決勝進出を決めた。来秋ドラフト1位候補の立石正広内野手(3年・高川学園)が今大会2号とな…

 「明治神宮野球大会・大学の部・準決勝、創価大12-8環太平洋大」(23日、神宮球場)

 大学の部2試合が行われ、創価大が環太平洋大を12-8で下して初の決勝進出を決めた。来秋ドラフト1位候補の立石正広内野手(3年・高川学園)が今大会2号となる2ラン&決勝打を含む3打数3安打3打点と躍動。青学大は延長十回タイブレークの末に5-4で天理大にサヨナラ勝ち。2年連続で決勝に駒を進めて大学4冠に王手をかけた。決勝は25日に行われる。

 立石の豪快なフォロースルーに神宮の野球ファンは目を奪われた。すさまじい勢いで白球は飛びだし、左翼スタンド中段に着弾。圧巻のアーチだった。

 「本当にクルッと回ってなんで打てたって感じでした」。スラッガーの本能で体が反応していた。2点リードの七回1死三塁で今大会2号となる2ランを記録。初球の内角直球に右肘をたたんでアプローチし、完璧に捉えた。同点の二回1死二塁では中前打を放って決勝打をマーク。今大会は3試合で12打数8安打5打点、打率・667と全国舞台で圧倒的な結果を残している。

 視察した楽天・井上スカウトは「バットの出方がいいから飛距離が出る。将来的にはDeNAの牧みたいな打撃ができる能力がある」と絶賛した。20日の仏教大戦では逆方向に2ラン。広角に放物線を描け、三塁を守れる右打者となると球団の需要によっては喉から手が出るほど欲しい逸材だ。

 今秋ドラフトから1カ月で早くも頭角を現した来秋ドラフト1位候補。「結果を追うのではなくボールを追うイメージでやっていきたい」。自らの打棒で日本一をたぐり寄せ、さらに箔(はく)を付ける。

 ◆立石 正広(たていし・まさひろ)2003年11月1日生まれ、21歳。山口県防府市出身。右投げ右打ち。180センチ、85キロ。7歳から華浦スポーツ少年団野球部で野球を始め、高川学園中では高川学園リトルシニアに所属。高川学園高では3年夏に出場した甲子園で中越え2ランをマーク。創価大では1年春からベンチ入りし、2年春に打撃3冠を獲得。3年夏には大学日本代表に選出され、国際大会5試合で4番を任された。50メートル走6秒1。