◆バレーボール◇全日本高校選手権道代表決定戦 ▽女子決勝 旭川志峯2-1札幌山の手(22日・北ガスアリーナ) 男女準決勝、決勝を行い男女各2校の代表校が決まった。女子決勝は旭川志峯が札幌山の手をフルセットで下し初優勝。OHからMBにポジショ…
◆バレーボール◇全日本高校選手権道代表決定戦 ▽女子決勝 旭川志峯2-1札幌山の手(22日・北ガスアリーナ)
男女準決勝、決勝を行い男女各2校の代表校が決まった。女子決勝は旭川志峯が札幌山の手をフルセットで下し初優勝。OHからMBにポジションを戻した山保ななみ(3年)が、準決勝、決勝でチームトップの36得点と貢献した。決勝進出の男女各2チームが出場する全日本高校選手権(春高バレー)は来年1月5日から、東京体育館で開催される。
****
相手のミスで最後の1点が入ると、旭川志峯の選手たちが両腕を突き上げた。札幌山の手をフルセットの末に振り切り、逆転勝ち。初の春高出場を優勝で飾り、福田まどか監督(47)は「最後は子どもたちの持ってる力を信じるしかなかった。(高校バレーの)指導を始めて20年なので、ようやく勝てたというところで涙が出ました」。初優勝に、選手も監督も泣いた。
原動力は悔しさだった。校名変更前の旭川大高から指導して6年目。前回大会まで3年連続準決勝で涙をのんできた。今夏の全道大会は、準決勝で札幌山の手にフルセットの末に逆転負け。「絶対にインターハイに行こうと思って、つくってきたチーム。悔しさでしばらく寝れなくて。絶対春高は行くぞと、全道一練習しようって、やるから付いて来てって」。指揮官の熱意に選手たちも応えた。
準決勝進出を決めてからの1週間、夏の全道予選からOHでプレーしていた山保をMBに戻した。対戦前に敗退したが本来は旭川実対策として、準決勝まで隠してきた勝負手。その山保が期待に応え準決勝、決勝でチームトップの36得点。エースは「MBに戻った直後は違和感もあったんですけど、直前に感覚を戻していい感じでできた。(決勝の)2、3セット目は1本で決め切れた」と胸を張った。
戸村由那主将(3年)が「自分も含めて、キャリアがない人たちのチーム」と評するように、3年生に道中学選抜メンバーはいない。指揮官は「エリート集団ではないこういう子たちで勝つっていうのも、北海道にあってもいいかなと」とかみ締めた。厳しい指導に耐え抜いたたたき上げのチームが、今度は全国の舞台に挑む。(山口 泰史)
〇…女子・札幌山の手は決勝で大熱戦の末に敗れ4年ぶりの優勝は逃したが、3年連続16回目の春高出場。準決勝ではエース高橋瞳衣(3年)の13得点の活躍もあり、札幌大谷に競り勝った。勝負どころでボールが集まった高橋は「託してもらった分、決め切ろうという気持ちで最後まで戦いました」。春高へ向けては「高さがあるチーム。高さを生かして、丁寧なプレーをしていきたい」と意気込んでいた。