「ラグザス presents WBSCプレミア12・2次リーグ、日本代表9-6ベネズエラ代表」(22日、東京ドーム) スクワット応援をしていたファンは瞬く間に総立ちとなった。反撃の打球が右中間スタンドに吸い込まれる。逆転を許した直後に生ま…

 「ラグザス presents WBSCプレミア12・2次リーグ、日本代表9-6ベネズエラ代表」(22日、東京ドーム)

 スクワット応援をしていたファンは瞬く間に総立ちとなった。反撃の打球が右中間スタンドに吸い込まれる。逆転を許した直後に生まれた広島・坂倉将吾捕手(26)の一発。自身代表初アーチがチームに勇気を与え、2点差をひっくり返す逆転劇へとつながった。

 3-5で迎えた六回にドラマが待っていた。その口火を切ったのが坂倉だった。1死で打席を迎えると、高めの149キロ直球を振り抜いて右中間ソロ。1点差に詰め寄る打撃を見せ、後続の牧が満塁弾を放つなど、この回6得点でベネズエラを突き放した。

 坂倉の今大会の出塁率は試合前の時点で驚異の・579。安打、四死球ともに6戦連続で記録している。捕手として戦う中で国際大会では「四球が一番流れが変わりやすい」と実感。その考えを自らが打席に立った時に体現し、いやらしさも兼ね備えた姿を見せている。

 充実の状態とともにコメントも“絶口調”だ。21日・米国戦ではシーズンで2本塁打だった小園が1試合2発を放ち「新井さんが怒っていないことを祈ります。『シーズン中にやれよ!』って絶対に言われると思うので。そこだけは気をつけて…」とニヤつき、報道陣の笑いを誘っていた。

 扇の要としても、ここまで投手陣をジェスチャーも交えながら懸命にリード。マルチな活躍で日の丸に欠かせない存在となっている。