「卓球・WTTファイナル」(22日、北九州市総合体育館) 女子シングルス準々決勝が行われ、世界ランク8位の大藤沙月(おおどう・さつき、20)=ミキハウス=は、同17位のベルナデッテ・ソクス(ルーマニア)と対戦し、0-3のストレート負けを喫…

 「卓球・WTTファイナル」(22日、北九州市総合体育館)

 女子シングルス準々決勝が行われ、世界ランク8位の大藤沙月(おおどう・さつき、20)=ミキハウス=は、同17位のベルナデッテ・ソクス(ルーマニア)と対戦し、0-3のストレート負けを喫した。

 前日の1回戦では東京五輪メダリストの伊藤美誠(スターツ)を3-1で撃破した二十歳の新鋭だったが、対戦機会がほとんどなかった欧州の難敵に苦杯を喫した。第1ゲームこそ12-14と競り合ったものの、打ちにいってもなかなか台に入らず、以降は3-11、5-11と攻略の糸口がつかめないまま、わずか20分でストレート負け。「(慣れない)欧州選手でやりづらかった。勝ち切れなかったのはすごく悔しい。1ゲーム目からサーブに全然対応できず、イメージと全然違った」。初戦の早田ひな(日本生命)に続いて日本勢を連破したソクスが歓喜の声を挙げる中、唇をかんで引き上げた。

 大藤は10月のWTTチャンピオンズ・モンペリエ大会で伊藤、平野美宇、張本美和ら日本選手を次々と破って一気に頂点に立った。4月初旬の世界ランクは125位だったが、現在は日本勢3番手の8位まで急浮上。年間王者を決めるWTTファイナルにも初出場し「まずは出場できたことがうれしくて、昨日(伊藤に)1回勝つことができてよかった」とうなずき、飛躍の1年を「たくさんの経験ができて、すごく成長できた1年だった」と振り返った。

 同学年の横井咲桜(ミキハウス)と組んでいるダブルスでは決勝進出を決めており、「思い切ってプレーしたい」と初優勝へ気合を入れた。