<明治神宮大会:天理大2-1札幌大>◇大学の部◇準々決勝◇21日◇神宮天理大(関西5連盟第1代表)が3度目の出場で大会初勝利&一番乗りで4強入りを決めた。先発を託された最速148キロ右腕の的場吏玖投手(2年=大阪電通大高)が7回6安打1失点…

<明治神宮大会:天理大2-1札幌大>◇大学の部◇準々決勝◇21日◇神宮

天理大(関西5連盟第1代表)が3度目の出場で大会初勝利&一番乗りで4強入りを決めた。先発を託された最速148キロ右腕の的場吏玖投手(2年=大阪電通大高)が7回6安打1失点と力投し、全国1勝目をつかみ取った。

次戦は青学大(東都)と福岡大(九州3連盟)の勝者と24日に初の決勝進出をかけて戦う。高校の部は横浜(関東)と敦賀気比(北信越)が勝ち上がった。

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天理大の背番号17、的場が大舞台で輝きを放った。初回は力みもあり無死満塁のピンチを招き、左犠飛で先制点を失ったが、2回以降は変化球中心の組み立てで立て直し、8三振を奪うなど7回6安打1失点と力投。同大学の大会初勝利と4強入りへ導いた。

春の悔しさを晴らした。今春の阪神大学リーグ戦では5勝を挙げ、MVPに選出された。しかし、右肘を故障した影響で初の4強入りを果たした6月の全国大学野球選手権への出場はなかった。「とても悔しかった。秋は自分が投げて勝ちたい」と大役を全うした。

先輩の思いも背負った。エース長野健大投手(4年=松商学園)が大会直前に肩の負傷で無念の離脱。投球術などを教わってきた先輩で「自分がカバーできたらと思っていた」。ベンチでは「一緒に戦ってるようにやっていこう」と背番号18の長野のユニホームを飾り、スタンドから見守る先輩へ白星で恩返しした。

次戦は中2日空けて青学大と福岡大の勝者と春秋通じて初の決勝進出をかけた一戦に臨む。「春はベスト4で止まってるんで、次勝って決勝まで上がるよう頑張りたいです」。未完の大器がチームを頂点まで突き上げる。【古財稜明】