阪神からドラフト4位指名を受けた町田隼乙(はやと)捕手(21)=BC埼玉=が21日、埼玉県さいたま市内のホテルで仮契約を結んだ。契約金4000万円、年俸750万円で合意(金額は推定)。元気モリモリの愛されキャラで活躍した松田宣浩氏(ソフト…

 阪神からドラフト4位指名を受けた町田隼乙(はやと)捕手(21)=BC埼玉=が21日、埼玉県さいたま市内のホテルで仮契約を結んだ。契約金4000万円、年俸750万円で合意(金額は推定)。元気モリモリの愛されキャラで活躍した松田宣浩氏(ソフトバンク、巨人)のように、“虎のマッチ”と呼ばれるチームの中心的な存在を目指す。

 町田が人懐こい笑みを見せた。あだ名は「マッチ」。中学校時代に自然と浸透していった愛称で、186センチ、88キロの体格からは想像できないほど、話しかけやすい柔らかい雰囲気の持ち主。「(周りの人に)寄ってきてもらってる印象はある」と自身も人気者の自覚を持っている。

 プロ野球界で「マッチ」と言えばソフトバンク、巨人で活躍した松田宣浩氏。決めポーズとともに発する「熱男」でも人気を誇った先輩と比較して、キャラクターは「真逆だと思う」という。それでも先輩や後輩から「なめられている(笑)」と話すように松田氏とタイプは違えど、年齢問わず仲良くなれる性格だ。

 チームメートに愛されてきたキャラを生かして阪神に溶け込むために、コミュニケーションを重視する。23年から2年連続で阪神の2軍キャンプで、ブルペン捕手としてアルバイトしていた。9人のルーキーの中では“虎経験”は一番豊富。「積極的に」と自ら話しかけ、距離を縮めていく意気込みだ。

 投手との信頼関係性を築くため、「やっぱり野球の話ばっかりにならないように、プライベートの会話とかも積極的にしたい」とうなずいた。同じポジションの坂本にも「実績もあって、そういう先輩が同じチームにいるっていうところは自分にもプラスになる」と積極的に質問し、技術や考え方を学んでいく。

 もちろんプレーでも人気者になる可能性を秘めている。18年間、走攻守でハツラツとしたプレーを見せた松田氏に負けないスタイルが持ち味。「(持ち味は)打力が一番。その中で守備もアピールしたい。特に肩ですね」と強肩強打の即戦力捕手として、扇の要を奪いにいく。

 春季キャンプインまで約2カ月。「体力的にきつくなると思うんで体力を増やせるような練習メニュー、体力づくりをしてます」。オフの間はあいさつ回りなど、多忙なスケジュールの合間に、個人で練習時間を設けているという。「チームに合流してすぐアピールできるように」。“熱男級”の活躍で、タテジマに欠かせない存在を目指す。

 ◆町田 隼乙(まちだ・はやと)2003年4月3日生まれ。21歳。青森県出身、神奈川県秦野市育ち。186センチ、88キロ。右投げ右打ち。捕手。小学3年から秦野ドリームスで野球を始め投手、遊撃手を経験。小4から捕手を務め、大根中では平塚ボーイズでプレーした。光明相模原からBC埼玉に入団。独立リーグ通算17本塁打。二塁送球1.81秒。遠投110メートル。50メートル走6秒3。ニックネームはマッチ。