世界一を知る快速右腕が2連覇へ向け、チームの勢いを加速させる。侍ジャパン高橋宏斗投手(22)が、「ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12」のスーパーラウンド初戦となる米国戦(東京ドーム)に先発。15日の韓国戦では4回2失点で…

世界一を知る快速右腕が2連覇へ向け、チームの勢いを加速させる。侍ジャパン高橋宏斗投手(22)が、「ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12」のスーパーラウンド初戦となる米国戦(東京ドーム)に先発。15日の韓国戦では4回2失点で降板したが、中5日の調整期間で修正をかけ、万全の状態でマウンドに上がる。

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スーパーラウンド初戦の米国戦に先発する高橋は、グラウンドで行われた約4分間の取材の中で、「世界一」を4度言葉にし、マウンドにかける思いの強さを表現した。

「自分の今年ラストの先発登板になると思うので、悔いだけは絶対に残さないように、チームが勝てるように、世界一になれるようにっていうことだけを考えてマウンドに上がりたいなと思います」

15日の韓国戦では4回2失点で降板。シーズンで1本だった本塁打を浴びた。中5日の調整期間では疲労を取ることを最優先しながら、カーブ、カットボールの使い方を微調整。「昨日、ブルペンでいい形で入れた」と手応えを示した。

昨年のWBCでは世界一を経験した。決勝の米国戦では、リリーフで1回を無失点。国際試合での1球、1アウトの重みを肌で知る。WBC以来の米国との対戦に「しっかりとスイングをかけてる選手もいますし、ホームランもこの大会入ってたくさん打ってる人もいるので、まずは細心の注意を払いながら」と気を引き締めた。

ケガで離脱した鈴木翔の思いも胸に、マウンドに上がる。スーパーラウンドを前にチームを離れ「そらさんのために、頑張りたいなと思っています」と思いも背負った。「明日になれば自分の調整、技術どうこうじゃないです。出し切ったと思ってマウンドを降りられるように、1回1回の積み重ねだと思います」。世界一へ弾みをつける投球を心に誓った。【久保賢吾】

◆高橋宏の米国戦 昨年優勝したWBCの決勝(3月21日ローンデポパーク)で、日本が3-1とリードした5回から3番手で登板。先頭のベッツに内野安打を許すも2番トラウト、3番ゴールドシュミットから連続奪三振。4番アレナドの左前安打で2死一、二塁とされたが5番シュワバーを中飛に打ち取り、1回を無失点で切り抜けた。

◆スーパーラウンド 1次ラウンド(R)のA、B各組から上位2チームがスーパーRに進出。スーパーRは1次Rの成績を反映せず、4チーム総当たりで1、2位が決勝、3、4位が3位決定戦に進む。同率で並んだ場合は(1)直接対決結果(2)得失点率差(3)自責点率差(4)チーム打率(5)コイントスの順で決める。