◆ジャパンC追い切り(20日・東京競馬場) 第44回ジャパンC・G1の追い切りが20日、東西トレセンなどで行われた。東京・芝コースで行った海外勢のオーギュストロダンとゴリアットは、「考察」担当の角田晨記者が馬場適性をジャッジ。 東京競馬場で…
◆ジャパンC追い切り(20日・東京競馬場)
第44回ジャパンC・G1の追い切りが20日、東西トレセンなどで行われた。東京・芝コースで行った海外勢のオーギュストロダンとゴリアットは、「考察」担当の角田晨記者が馬場適性をジャッジ。
東京競馬場で追い切りを行った外国馬2頭。どちらも日本で芝コースに入るのは初なのでフットワークに注目していたが、記者の目には対照的に映った。
オーギュストロダンは伸び伸びとした大きなストライド。芝をつかむというよりは、跳ねていると言ってもいいかもしれない。父ディープインパクトは「飛ぶような」と評されていたが、その面影を感じさせる動きだった。Aオブライエン調教師が「素晴らしい種牡馬です。特別なスピードがあり、動きのかっこよさも素晴らしい。もっと早く産駒に携わることができたら良かった」と悔やむ血の力は偉大だ。
4コーナーを回ってくるときの迫力に比べると直線は伸びを欠いたが、意図的に加速させなかったのだろう。後方を走っていた帯同馬と比べてもスピードは落ちておらず、坂を苦手としているわけではない。トレーナーの「雄大なフットワークで東京は向いていると思う」との評価も納得で、この馬の力は最大限に発揮できる舞台だ。
引き揚げてくる際に息はほとんど乱れず、心肺機能の高さも感じられた。思い出すのは安田記念で取材したロマンチックウォリアー。あの馬も雄大なフットワークで、息は全く上がっていなかった。レースでは着差以上の完勝だった香港の怪物と比較しても、走りの質は見劣りしていない。
一方のゴリアットはグイグイと前脚でかき込むピッチ走法。相当なパワーを感じる走りだが、高速馬場となる秋の東京では、ややスピード感に欠けている。追走先着した動きに能力の高さは見て取れたが、昨年は2分21秒8と速いタイムで決着した同レースでは分が悪いと言わざるを得ない。(角田 晨)