「明治神宮野球大会・高校の部1回戦、東洋大姫路10-0聖光学院」(20日、神宮球場) 開幕して高校の部2試合、大学の部2試合が行われ、高校の部では東洋大姫路が聖光学院に10-0の五回コールド勝ちで神宮大会初勝利を挙げた。東海大札幌は大垣日…

 「明治神宮野球大会・高校の部1回戦、東洋大姫路10-0聖光学院」(20日、神宮球場)

 開幕して高校の部2試合、大学の部2試合が行われ、高校の部では東洋大姫路が聖光学院に10-0の五回コールド勝ちで神宮大会初勝利を挙げた。東海大札幌は大垣日大を3-0で下し、2016年の東海大四から校名変更後初の全国1勝。大学の部では創価大が仏教大に8-4で勝利し、来秋ドラフト1位候補の立石正広内野手(3年・高川学園)が右越え先制2ラン含む3安打と躍動。福岡大は7-2で日体大を下した。

 東洋大姫路がわずか66分で試合を終わらせた。2019年夏に履正社を全国優勝に導き、22年4月から母校の指揮を執る岡田龍生監督(63)の強打の野球で創部61年目に新たな歴史を刻んだ。

 指揮官から思わず笑みがこぼれる猛攻だった。「ビックリしているんですけど。打つべき球を打っている」。初回2死一、二塁で高畑知季内野手(2年)が高校初本塁打となる左翼ポール直撃の先制3ランを放つなど、二回で6得点。エース右腕・阪下漣投手(2年)は5回2安打無失点で完封し、五回1死三塁ではコールド勝ちを決める右前適時打をマーク。10安打10得点で神宮大会初勝利を手にした。

 くしくもこの日は岡田監督の高校時代の恩師で、1977年夏に同校監督として全国優勝を果たした梅谷馨氏の命日。今大会前は墓前に足を運び、近畿大会優勝の報告と神宮大会での勝利を誓った。「今日が命日だったのでなんとか勝ちたかった」。母校の監督になってからの全国初白星は天国の師にささげる1勝となった。

 「自分たちの力を見るいい機会です」と岡田監督。秋の頂点をつかみ、古豪返上を果たす。