◆大相撲 ▽九州場所11日目(20日・福岡国際センター) 西前頭2枚目・宇良(木瀬)と同筆頭・平戸海(境川)の一番で、2度の取り直しとなる珍事があった。 最初の一番は平戸海が押し込んだが、土俵際で両者もつれ軍配は平戸海にあがったが、物言い。…
◆大相撲 ▽九州場所11日目(20日・福岡国際センター)
西前頭2枚目・宇良(木瀬)と同筆頭・平戸海(境川)の一番で、2度の取り直しとなる珍事があった。
最初の一番は平戸海が押し込んだが、土俵際で両者もつれ軍配は平戸海にあがったが、物言い。同体取り直しとなった。2番目は逆に宇良が押し込んだが、またも土俵際でもつれた。軍配は平戸海にあがったが、またも物言いがつき、同体取り直しとなった。異例の事態に館内は拍手喝采。3番目は宇良が押し倒しで快勝した。
3勝目を挙げた宇良は一日に3番取ったことに「やりがいがあった。初めての経験だったので、おもしろかった。1回目はお互い様で助けられた感じ。2回目はいけたかな、という感じ。3回目で決着できて良かった。相手が平戸海関だったので、熱い気持ちで闘えた」と振り返った。一方の平戸海は10敗目。「これを取らないとダメ。集中はしていたが…」と悔しそうだった。
いずれも熱戦となり、八角理事長(元横綱・北勝海)は「変化とか考えない相撲は気持ちがいい。お客さんも喜んでいるんじゃないかな」と、たたえた。幕内後半戦の九重審判長(元大関・千代大海)は「いい相撲だった。ともに負け越している力士とは思えない。全員が同体っぽく見えるだった。ビデオ室の意見も聞いてそうなった。日頃の鍛錬。すごかった。最後は宇良の息が切れていた、血も出ていたし。いい相撲を見せてもらった」と称賛していた。