広島・中崎翔太投手(32)が18日、マツダスタジアム内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、300万減の年俸5200万円でサインした(金額は推定)。今季は右肩の張りもあって24試合の登板で1勝1敗3ホールド、防御率は1・96。オフは肉体強化に…

 広島・中崎翔太投手(32)が18日、マツダスタジアム内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、300万減の年俸5200万円でサインした(金額は推定)。今季は右肩の張りもあって24試合の登板で1勝1敗3ホールド、防御率は1・96。オフは肉体強化に励み、来季のフル回転を見据えて球の力強さを取り戻すことに意欲を示した。

 不完全燃焼に終わった1年を振り返り、中崎は「本当に悔しいシーズンだった」と唇をかんだ。5月下旬に右肩の張りを訴えて離脱。再昇格は9月になり「そういうところで離脱するのは本当に恥ずかしいこと」と、歯車の一員になれなかった事実を潔く受け止めた。

 ただ、前を向ける材料もあった。昨年33イニングで6個だった四球は、23イニングで2個に減少。「チームが投手陣に求める、どんどんストライクゾーンで勝負するという部分を体現できたかな」と収穫を挙げた。

 来季はそこからの上積みとして、アウトの取り方にこだわる。「ストライクゾーンの中で勝負して、なおかつ空振りも取れるように。打たせて取る計算ではなく、仕留めるところでは仕留められるような投球を理想として掲げていく」。球速と球威の向上を図り、力強い直球で相手をねじ伏せることに腕をまくった。

 もちろん、力勝負できる手応えも感じている。「去年、今年と球速に関しては戻ってきているなと。(今年は)より丁寧に投げるために去年より球速を1、2キロ落とすテーマでやっていた。(来年は)スピードを落とさずやっていけるようにと思ってトレーニングをやっている。(1軍の)枠を勝ち取っていけるように」。3連覇を支えた守護神も来季でプロ15年目。通算500試合登板にはあと49試合に迫る。今季見えた兆しを生かしながら、フル回転でブルペンを支えていく。