体も目標もドデカく行く!広島からドラフト5位指名を受けた菊地ハルン投手(17)=千葉学芸=が18日、千葉県成田市内のホテルで入団交渉に臨み、契約金3000万円、年俸500万円で仮契約した。NPBの現役投手では最長身となる身長200センチの…
体も目標もドデカく行く!広島からドラフト5位指名を受けた菊地ハルン投手(17)=千葉学芸=が18日、千葉県成田市内のホテルで入団交渉に臨み、契約金3000万円、年俸500万円で仮契約した。NPBの現役投手では最長身となる身長200センチの超大型右腕。目標も大きく「新人王」に設定した。(金額は推定)
身をかがめがちに入団交渉が行われた一室に入った。常に頭上を気にしなければならないほどの巨体には、大きなロマンが詰まっている。身長2メートル、体重110キロ。規格外のスケールを持つ菊地は仮契約を交わし、「プロに近づいてきたと感じます。背では注目されると思うので、野球でも目立てるように頑張っていきたいです」と未来を見据えた。
魅力は最速149キロの「真上から振り下ろす直球」。加えて、しなやかに体を使える点が球団から評価された。7月には日米10球団のスカウトが視察した逸材で、担当の尾形スカウトは「高身長だが、フィールディングや指先も器用」と話す。剛球派が多い長身投手の中で、総合力で勝負できる可能性を秘めている。
身長2メートルはNPB現役投手では最長身となる。過去をさかのぼっても、身長2メートル以上の投手はジャイアント馬場こと馬場正平、元巨人の育成・阿部剣友(いずれも登録は2メートル)のみ。「得したことは目立つ。損したことは上のモノにぶつかったりとか」と苦笑いを浮かべる菊地にはあどけなさも残る。
まだ高校生なだけに伸びしろ、成長速度も規格外だ。高校最後の大会を終えた7月以降、肉体改造に着手。母・知恵子さんが作る食事を頬張り、体重は7月から6キロ増え、直球の平均球速も夏場から約5キロアップして145キロに。「(高校野球を)引退してから時間が増えて、自分と向き合えた。体重の分、筋力をもっと増やしていきたい」と進化が止まらない。
中学時代はシニアリーグの強豪・佐倉シニアに所属し、巨人からドラフト1位指名された花咲徳栄の石塚とチームメートだった。全国大会で3位に入った実績もあるが、当時は石塚が4番で、菊地は控え投手。「自分の一番対決したい選手」と対抗心を燃やした右腕は「ストレートで空振り三振」と打ち取るところまでイメージを膨らませている。
パキスタン人の父と日本人の母の間に生まれ、「ハルン」という名前はパキスタンの王様の名前に由来しているという。プロでは「新人王を獲りたいです」と力強く宣言した菊地。名実伴った“王”となる大きな野望を抱いている。
【菊地ハルン(きくち・はるん)】
◆生まれ 2007年1月21日、17歳。千葉県市川市出身
◆サイズ 身長200センチ、体重110キロ。服のサイズは4L
◆血液型 A
◆投打 右投げ右打ち。最速149キロ。球種はカーブ、スライダー、フォーク
◆球歴 幼稚園から野球を始め、市川市立第八中では佐倉シニアに所属し、3年時に全国3位。千葉学芸では1年夏からベンチ入り。3年夏の千葉県大会は4回戦敗退
◆足 50メートル走6秒8。靴のサイズは31センチ
◆遠投 107メートル
◆趣味 筋力トレーニング、テレビ鑑賞
◆特技 サッカー
◆好きな芸能人 長澤まさみ