サッカー日本代表は11月19日、2026FIFAワールドカップアジア最終予選の第6戦目として中国代表と対戦する。この試合の先発メンバーを考察する。 大雨に見舞われた第5戦のインドネシア戦から中3日。日本代表は2戦連続でのアウェイゲームに挑…
サッカー日本代表は11月19日、2026FIFAワールドカップアジア最終予選の第6戦目として中国代表と対戦する。この試合の先発メンバーを考察する。
大雨に見舞われた第5戦のインドネシア戦から中3日。日本代表は2戦連続でのアウェイゲームに挑む。中国代表はこの最終予選の初戦で埼玉スタジアムで対戦して、7-0と圧勝した相手。しかし、敵地で挑むこと、そして激闘と言えるインドネシア戦から時間が間もないことを考えれば、けっして気を抜くことのできない試合となる。
15日にジャカルタ市内で試合を終えた日本代表は、翌16日の午前中にジャカルタを飛び立って午後に中国に入っている。16日は外でのトレーニングは行わず、17日に厦門市内で汗を流した。冒頭15分だけを非公開としたこの練習に27人全員が参加。インドネシア戦での先発メンバーは最終ラインから組み立てて最後にシュートで終わる練習で切り上げたものの、他の選手はその後、ミニゲームに挑んだ。フィールドプレイヤー6人ずつがビブス組とビブスなし組に分かれ、久保建英をフリーマンとして対戦。長友佑都が先制点を決めるなど、それぞれがコンディションの良さをアピールした。
大観衆の中で開催されたインドネシア戦で4-0の快勝を収めた中で、森保一監督はどのような選手起用を見せるのか――。
■3バックの構成は
森保一監督はここまでの最終予選5試合で、メンバーを固定して戦ってきた。アウェイでのサウジアラビア戦を終えて日本にフライトして挑んだオーストラリア戦でもそれは変わらず、シャドウの一角を鎌田大地から久保建英に変えただけ。今回も今回も同じような起用法が予想されるが、一方で、前回とは間の日数が1日短いこと、そして、グループ2位との勝点差が7に広がったことから、選手を入れ替える可能性もある。
まずGKは、鈴木彩艶。インドネシア戦では序盤の決定的なピンチを好セーブで防ぐなど、チームに勝利をもたらして日本の若き守護神ぶりを見せつけた。試合後、森保一監督が「相手の1点目になったかもしれない局面で、ザイオンが止めてくれたことがチームに非常に大きな勇気を与えてくれた」と話した22歳が、この試合でも日の丸を守る。
最終ラインは、インドネシア戦から引き続き橋岡大樹、板倉滉、町田浩樹の組み合わせか。谷口彰悟が不在の今回、誰が起用されるか注目を浴びた中で先発の座をつかみ取ったのは橋岡大樹だった。ただし、並びは変更。これまで右に入っていた板倉滉を中央に回したうえで、橋岡を右に入れた。
橋岡は17日の練習後、「谷口選手がいない中で僕がすごい活躍を見せれば、スタメンに定着できる可能性もある中で、それは見せつけないといけない」と試合にかける思いを語っていた。その言葉の通りに、橋岡が2戦連続の出場を勝ち取れるか。
一方で、橋岡大樹に代わって瀬古歩夢のほか、高井幸大が出場する可能性もある。17日の練習後、高井は自身のポジションについて「真ん中か右」とイメージを持っていたことを明かしたうえで、「橋岡君がけっこう攻撃参加をして、いい攻撃の枚数だったので、より前に関われるようにしたい」とイメージを膨らませて、先発入りに気持ちを込める。
また、瀬古はインドネシアでの13日にジャカルタ市内で取材に応じた際に3バックのどこでもできることをアピールしてみせた。
■南野拓実「チームみんなの力で乗り切っていければ」
ボランチ2枚は、インドネシア戦でフル出場した遠藤航と守田英正の鉄板コンビをそのまま送り出すか。インドネシア戦ではウイングバックやシャドウで多くの組み合わせやコンビネーションを試したものの、最後までボランチには手を加えなかった。
というのも、このチームにおいて、遠藤・守田コンビは心臓部。周囲の選手を替えても、なるべくここは継続で行きたいはずだ。仮に大雨のインドネシア戦での疲労があって入れ替えるとすれば、田中碧が第3のボランチとして起用されるだろう。
ウイングバックは左に三笘薫、右に堂安律がそのまま先発メンバーに名を連ねるか。右には伊東純也、左には中村敬斗や前田大然らが控えているが、これまでの流れを見れば2人が起用される可能性は高い。17日の練習では伊東はシャドウに入る場面も多くあった。
2シャドウは南野拓実と久保建英のコンビか。インドネシア戦では南野と鎌田大地のコンビだったが、南野は次戦を見据えているかのように、2点差がついた前半のみで途中交代。久保も中国戦を見据えているかのように、出場機会がなかった。
その南野は厦門市内での練習後に、「いつもより2戦目の間隔が短いんで多少疲れっていうのはまだあります」と話したうえで、「どういうメンバーになるか分かんないですけど、僕らにはすごく高いレベルの試合に出なかった選手たちもいますし、そこはチームみんなの力で乗り切っていければいい」と自信を見せている。
また、伊東純也は17日の練習後に「(インドネシア戦では)30分ぐらいしか出てないですし、気候も涼しいので全然大丈夫」とコンディションが良好であると強調。この日は練習でもシャドウに入ったが、「よりゴールに近い(ポジションな)んで、ゴールを取れるような動きをしたい」と意気込んだ。
■小川航基、大橋祐紀、古橋亨梧が争うFWの座
上田綺世が不在の1トップは引き続き小川航基が起用されるか。インドネシア戦を前に「こういうチャンスをしっかりと自分のものにしたい。簡単な試合ではないし、簡単に点取れる相手でもないと思ってるんですけど、僕自身、この2試合でどれだけ自分が点を取れるかというところがかかってる」と意気込んでいたが、その通り、インドネシア戦で先制点を“演出”。オウンゴールを誘発して、日本代表に勝利をもたらしていた。
その勢いのままに、中国戦でも活躍を見せたいところ。インドネシア戦で小川は後半34分まで出場。替わって入ったのは大橋祐紀で、これがデビュー戦だった。出場機会のなかった古橋亨梧とともに先発の座を狙うが、森保一監督はどう判断するのか。
日本代表が中国代表と対戦する最終予選の第6戦目は、日本時間11月19日21時にキックオフとなる。