6回得点機で紅林がスリーバント失敗も「全く気にする必要はない」 盤石の試合運びではなかった。それでも、野球日本代表「侍ジャパン」は勝ち切った。16日に行われた「ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12」のオープニングラウンド、…
6回得点機で紅林がスリーバント失敗も「全く気にする必要はない」
盤石の試合運びではなかった。それでも、野球日本代表「侍ジャパン」は勝ち切った。16日に行われた「ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12」のオープニングラウンド、グループBのチャイニーズ・タイペイ戦で辛勝。4万人の大歓声が響く完全アウェーの中で、無傷の3連勝を飾った。
4回までに3得点。順調に得点を重ねたが、流れを失いかける場面もあった。6回、先頭から2者連続四球でチャンスをもらったが、紅林(オリックス)が3球でスリーバント失敗。続く坂倉(広島)、桑原(DeNA)が凡退して追加点を挙げられなかった。短期決戦で痛すぎる拙攻。それでも、井端監督はバント失敗の紅林を責めることはなかった。
「全く気にする必要はないですし、次に生かしてくれればいいです。どうしても点を取りたかったと言うのはあったが、全てがうまくいくわけではないので」
5回以降はゼロ行進。それでも流れを与えなかったのは、安定した守備力があったからこそだ。前日の韓国戦で死球を受けた栗原(ソフトバンク)がベンチスタート。チーム最年長31歳の源田(西武)を今大会初めてスタメン起用した。2019年プレミア12、東京五輪、2023年WBCと遊撃手として優勝に貢献した名手は、8度の守備機会で華麗なグラブさばきを披露した。
現役時代に名手で鳴らした井端監督は「しっかり守ってくれた。韓国と一緒で台湾は足を絡めてくる選手が多い。あそこ(遊撃)にいて指示を出してくれて、非常に助かりました」。地鳴りのような声援が響く敵地では、ベンチからの声は通りにくい。源田は守備の司令塔としても牽引した。
台湾との連勝対決を制してスーパーラウンド進出へ王手をかけた。試合後、井端監督は「国際大会はこういう試合になるのは分かり切っている。そういう時はしっかり守る」と言い切った。17日のキューバ戦は悪天候でグラウンドコンディションは決して良くない。井端ジャパンの真髄となる守備力が、鍵を握る一戦となる。(小谷真弥 / Masaya Kotani)