広島・矢崎拓也投手(29)が15日、マツダスタジアム内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、800万減の年俸4800万円でサインした(金額は推定)。今季は26試合の登板で、防御率3・60。7月21日・阪神戦を最後に1軍登板から遠ざかっていた。…

 広島・矢崎拓也投手(29)が15日、マツダスタジアム内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、800万減の年俸4800万円でサインした(金額は推定)。今季は26試合の登板で、防御率3・60。7月21日・阪神戦を最後に1軍登板から遠ざかっていた。来季に向けて、自身のベストを超えられるようにと“限界突破”に意気込んだ。

 思い通りに進まなかったシーズンを振り返り、矢崎は自身のメンタル面に目を向けた。「自分の弱さとか、自分の器が小さいなと思うことが多かった。そういうのを痛感したシーズンでした。それらを学びにして、次に向かっていきたい」。

 今季は開幕から順調な滑り出しを見せた。だが7月21日・阪神戦(甲子園)で1イニング6失点すると、翌22日に出場選手登録を抹消。以降は1軍再昇格をつかめなかった。「今年ダメだったのは、自分の至らなさもあると思う。結果を出さなければいけなかったところで出せなかったのは、自分の落ち度なので」と潔く現状を受け止めた。

 オフの取り組みに関して、例年と大きく変える部分はない。それは「相手がいる競技なので、今年ダメだったから同じことをやったら来年もダメという世界でもない」という考えに基づくところが大きい。

 「テクニカル面は、あまり変わることはないと思う。フィジカルの部分はある程度、今は数を増やしても大丈夫な時期。数を増やしながら体を作っていくことにフォーカスしていく」と見通しを語った。

 昨季は54試合の登板で防御率2・81と安定感ある投球でブルペンを支えた。今季は塹江、黒原らが台頭。「年齢も重ねてきているし、実力を出せることが大事。今までのベストを超えられるように」と“自分超え”に意気込んだ矢崎。自分自身と向き合いながら巻き返しの土台を固めていく。