日本高野連は15日、大阪市内で今年の8月に行われた第106回全国高等学校野球選手権大会の第4回運営員会を開催し、今大会から導入した試合を午前と夕方に分けて実施する2部制のまとめや暑さ対策についての代表校アンケートのなどについての報告を行っ…

 日本高野連は15日、大阪市内で今年の8月に行われた第106回全国高等学校野球選手権大会の第4回運営員会を開催し、今大会から導入した試合を午前と夕方に分けて実施する2部制のまとめや暑さ対策についての代表校アンケートのなどについての報告を行った。

 今大会での選手の熱中症疑いの総発生件数は58件(56人)。開幕から3日間設けられた2部制の間では8件(夕方の部で4件)で1日平均2・7件。従来の進行で行った第4日以降は1日平均4・5件であり、数字上で効果が表れた。

 総発生件数中21件は試合後のクーリングダウン以降に症状が出たケース。五回終了時から10分間、身体冷却を行うクーリングタイムについて代表校アンケートでは、暑さ対策の効果を実感した出場校が8割以上となったが、寒暖差の不安を示す声もあったという。

 初めて導入された今回の2部制は第1日の開会式を従来の午前9時から8時30分開始に前倒しし、第1試合を10時から実施。第2試合は午後4時プレーボールで、第3試合は午後6時30分開始のナイターで行われた。第2、3日の第1試合は午前8時、第2試合は10時35分から開始し、第3試合は午後5時スタートとなった。

 入場券は午前と夕方でそれぞれ発売。午前の部の観客の退場時間は30分~35分と想定内で3日間で混乱はなく、夕方の部は開始1時間前に開門した。代表校アンケートでは2部制について暑さ対策効果を認めつつも、選手のコンディション維持、応援団の帰宅時間が遅くなるなど試合終了時刻の遅さに懸念を示す声が上がったという。