【ジャカルタ(インドネシア)14日=金川誉】日本代表は26年北中米W杯に向けたアジア最終予選第5戦のアウェー・インドネシア戦(ジャカルタ)に向けた前日会見を行い、森保一監督(56)と主将のMF遠藤航(31)が出席した。最終予選の全4試合に…

 【ジャカルタ(インドネシア)14日=金川誉】日本代表は26年北中米W杯に向けたアジア最終予選第5戦のアウェー・インドネシア戦(ジャカルタ)に向けた前日会見を行い、森保一監督(56)と主将のMF遠藤航(31)が出席した。最終予選の全4試合に先発してきたDF谷口彰悟(33)=シントトロイデン=が負傷で不在の中、パリ五輪世代のDF高井幸大(20)に先発の可能性が浮上。高井を筆頭とした若手台頭の必要性を、日本代表担当が読み解く。

 日本、インドネシア合わせて約150人のメディアが集結した前日記者会見。サッカー熱の高いインドネシア、約6万人以上の来場が確実な一戦に向け、森保監督は「超アウェーの厳しい戦いとなる。我々はW杯でチャンピオンになるという目標、大きな志を持ちながら、目の前の一戦に全力を尽くす姿勢で戦っています。我々の持っている全てをぶつけたい」と前を見据えた。FIFAランクで言えば日本は15位、インドネシアは130位と大きな差があるが、チームに緩みや油断は感じられない。

 DF谷口、FW上田というセンターラインが負傷で不在。FWは小川の先発が見込まれるが、3バックの中央で全4試合にフル出場してきた谷口の代役は読みにくい。DF冨安(アーセナル)、伊藤(バイエルン)も負傷で欠く中、経験豊富な谷口の不在は不安要素。だからこそ、新戦力の台頭が見込める機会でもある。

 12日の練習では、6対6&フリーマン2人のゲーム形式が行われ、3バックの中央にはDF高井の姿があった。パリ五輪で活躍した20歳は、高さとスピード、足元の技術にも優れ、その潜在能力は特大。最終予選は9月5日中国戦で後半26分から途中出場したが、先発経験はなし。前回10月の2試合は負傷により招集辞退となったが、代表初先発の可能性もある一戦に「チャンスをつかめるかは自分次第」と意気込む。

 日本代表は各ポジションにレベルの高い選手をそろえる時代となったが、短期間のトーナメントには、勢いを備えた若い成長株の存在がほしい。今の森保ジャパンで唯一と言える懸念は、22年カタールW杯後に台頭した若手が少ない点だ。主力の負傷はチームにとって痛いが、高井がチャンスをつかめれば、この一戦はより大きな意味を持つ。