広島のアドゥワ誠投手(26)が13日、マツダスタジアムで契約更改交渉に臨み、2200万増の3400万円にサインした。今季は開幕ローテ入りし、6勝4敗、防御率3・13。勝ち星は自己最多タイを記録した。来季の目標は「開幕ローテ入り」。直球を磨…

 広島のアドゥワ誠投手(26)が13日、マツダスタジアムで契約更改交渉に臨み、2200万増の3400万円にサインした。今季は開幕ローテ入りし、6勝4敗、防御率3・13。勝ち星は自己最多タイを記録した。来季の目標は「開幕ローテ入り」。直球を磨き直して先発の座をつかみ取り、チームをけん引していく構えだ。(金額は推定)

 想像以上の増額に表情が緩んだ。アドゥワは「思っているより上げてもらいました。1年間、よく頑張ってくれたと評価してもらった」と声をはずませた。今季年俸から約2・8倍となる3400万円での更改だ。

 今季は8月6日の巨人戦で強力打線を3安打に封じプロ初完封を記録するなど6勝4敗、防御率3・13の成績を残した。開幕ローテ入りを決めたのは最後の6番目。黒原、玉村との競争に勝って残る1枠を奪うと、最後まで安定した投球を継続させた。

 「とにかく開幕(ローテ)に入ることだけを考えていきたい」

 来季の目標を問われると、こう力を込めた。

 サバイバルレースを勝ち抜くため、今オフは直球を磨き直す。打者の手元でわずかに動くのが持ち味。そこに「もう一度、強さを出していきたい」。ブルペンでの投球練習では直球のみを投げ、フォームの修正にも努める。多彩な変化球を生かすため原点回帰する。

 増額分の使い道については「(暗号資産の)ビットコイン。まだ上がる」とニヤリ。それでも、すぐに表情を引き締めた。九里が海外FA権の行使を表明。右腕の動向次第で、開幕ローテ争いはこれまで以上にし烈を極める。

 「(九里が)いても、いなくても結果を残せなければ(2軍に)落ちるだけ。自分次第」

 己と向き合い、万全の準備を整える。