【ジャカルタ(インドネシア)12日=金川誉】サッカー日本代表は、26年北中米W杯に向けたアジア最終予選の第5戦となるアウェー・インドネシア戦(15日)に向け、ジャカルタでの練習2日目を行い、選手27人全員がそろった。ここまで最終予選の全4…
【ジャカルタ(インドネシア)12日=金川誉】サッカー日本代表は、26年北中米W杯に向けたアジア最終予選の第5戦となるアウェー・インドネシア戦(15日)に向け、ジャカルタでの練習2日目を行い、選手27人全員がそろった。ここまで最終予選の全4試合で先発してきたFW上田綺世(26)=フェイエノールト=が負傷により不在で、センターFWは小川航基(27)=NEC=の最終予選初先発が濃厚。上田とは違う持ち味の小川先発がもたらす意味を読み解く。
気温26・5度、湿度91%の環境下で行われたトレーニング。小川はシュート練習でも、ゴールにこだわっていた。第2次森保ジャパンで最多14得点、最終予選では2得点の上田が太もものけがで不在の今回。「このチャンスを自分のものにしたい」という言葉に、序列を変えてやるという強い意志がにじんだ。
小川は今季、所属のNECで5得点。同じオランダ1部でプレーするフェイエノールト上田の3得点を上回る。強烈なミドルシュートや裏抜けなど多彩な得点パターンを持つ上田に対し、小川はペナルティーボックス内でより力を発揮するタイプ。「僕の強みはヘディング。引いてくる相手に有効なのは、絶対にクロス。その中で自分がボックス内で何ができるか」と守備重視でくる可能性が高いインドネシア戦のイメージは、すでに出来上がっていた。
森保ジャパンはウィングバックに三笘や堂安ら攻撃的な選手を起用するサイド攻撃を強みに、3勝1分けで同予選C組の首位に立つ。しかし直近の10月15日・オーストラリア戦は1―1のドロー。相手の対策が進む中で、NECで公式戦3戦連続ゴール中と好調かつ、上田と違う特徴を持つ小川の存在は鍵を握る。
最終予選の前4戦では先発メンバーの変化は最小限にとどめてきた森保ジャパン。しかしアキレス腱(けん)断裂により招集外のDF谷口彰悟(33)=シントトロイデン=が不在のDFラインを含め、期せずして訪れた変化の状況。アクシデントを成長へのきっかけにできるかが、次のレベル到達への鍵となる。