米大リーグ機構は11日、今季の各賞の最終候補3人を発表し、54本塁打、130打点で2冠に輝き、メジャー史上初の「50本塁打、50盗塁」を達成したドジャースの大谷翔平選手(30)がナ・リーグ最優秀選手(MVP)の候補に入った。エンゼルス時代…
米大リーグ機構は11日、今季の各賞の最終候補3人を発表し、54本塁打、130打点で2冠に輝き、メジャー史上初の「50本塁打、50盗塁」を達成したドジャースの大谷翔平選手(30)がナ・リーグ最優秀選手(MVP)の候補に入った。エンゼルス時代の2021年から4年連続で候補入り。21年と23年にア・リーグMVPを獲得しており、2年連続3度目の選出が有力視されている。受賞者は21日(日本時間22日)に発表される。
打者専念で歴史的な1年を送った大谷のMVP受賞は、ほぼ確実な情勢だ。
「50-50」に加えて2年連続の本塁打王に初の打点王の2冠。これまで指名打者専任の選手は守備に就かないことをマイナス視され、MVPに選ばれたことは一度もなかったが、大谷は別格の成績で史上初の選出が見込まれる。
最終候補に残ったメッツの遊撃手リンドアとダイヤモンドバックスの二塁手マルテは勝負強さと堅実な守備で活躍した。ただリンドアは33本塁打、91打点。マルテは36本塁打、95打点で打率も含めてともに大谷を上回る数字は残せておらず、その差は歴然としている。
エンゼルス時代のア・リーグと合わせた両リーグでのMVP獲得となれば、フランク・ロビンソン(1961年レッズ、66年オリオールズ)以来、史上2人目の快挙となる。
◆米大リーグのMVP 全30球団の本拠地から選ばれた全米野球記者協会2人ずつの会員の投票により、レギュラーシーズンの成績を基にアメリカン、ナショナル各リーグで選出する。投票はプレーオフ前に実施。10人連記で1位が14点、2位以下は9点から1点ずつ下がって10位が1点となり、合計点で決まる。1911年制定の歴史がある個人表彰で同年に球聖タイ・カッブ、23年にはベーブ・ルースが受賞した。最多受賞はメジャー最多762本塁打を放ったバリー・ボンズの7度。