この夏のパリ・パラリンピックの競泳(視覚障害S11)で2冠を達成した滋賀県栗東市出身の木村敬一選手(34)に11日、県民スポーツ大賞最高栄誉賞が贈られた。県庁で表彰状と信楽焼製の記念トロフィーを受け取り、「滋賀県出身として光栄。県内のスポ…

 この夏のパリ・パラリンピックの競泳(視覚障害S11)で2冠を達成した滋賀県栗東市出身の木村敬一選手(34)に11日、県民スポーツ大賞最高栄誉賞が贈られた。県庁で表彰状と信楽焼製の記念トロフィーを受け取り、「滋賀県出身として光栄。県内のスポーツを盛り上げられるようにがんばりたい」と話した。

 木村選手は100メートルバタフライと50メートル自由形で金メダルに輝いた。「やってきたことをしっかり発揮できた。大満足の結果」と振り返った。

 今回は水泳の技術向上に取り組んだ。目で見て、まねることができないので、コーチらから言葉で説明してもらったが難しかったという。「姿勢の矯正はできたが、腕の動かし方はうまくいかなかった。見えない人が運動することの難しさを実感した」と話した。

 報道陣に「どんなメッセージを発信したいか」と問われ、「障害があるとできないことは多い。乗り越えることは難しいが、その先にはおもしろいことが待っている。挑戦することのおもしろさを伝えたい」と語った。

 木村選手は8日、栗東市役所を訪問。パラリンピックでの成績を報告し、市の広報大使「うますぎる栗東大使」を引き続き委嘱された。(武部真明)