<フィギュアスケート:グランプリ(GP)シリーズ第4戦NHK杯>◇9日◇東京・代々木第一体育館◇男子フリー壷井(つぼい)達也(21=シスメックス)がとびきりの笑顔で声を弾ませた。「最高でした」。SP3位で迎えたフリーで自己ベストを記録。冒頭…
<フィギュアスケート:グランプリ(GP)シリーズ第4戦NHK杯>◇9日◇東京・代々木第一体育館◇男子フリー
壷井(つぼい)達也(21=シスメックス)がとびきりの笑顔で声を弾ませた。
「最高でした」。SP3位で迎えたフリーで自己ベストを記録。冒頭の4回転サルコー-3回転トーループの連続ジャンプで2・49点の加点を導くと、全7本のジャンプを降りた。フィニッシュ後は渾身(こんしん)のガッツポーズ。GP参戦3季目にして初の表彰台に「泣きそう」とかみしめた。
苦い記憶を振り払った。高2だった19年全日本選手権はこの日と同じ代々木第一体育館が会場。右足首痛の影響でSPの滑走直前に棄権した。リンク中央で観客に頭を下げると「えぇ」という声が響き「今までで一番悔しかった」。あれから5年。難関国立大の神戸大に通いながら、同門で世界女王の坂本花織らとともに4回転ジャンプを2本連続で決める練習などで力を高めてきた。同じ会場で成長を示し「諦めずにスケートと向き合い、努力し続けてきて本当に良かった」と胸を張った。