◆バレーボール◇大同生命SVリーグ 第5節 デンソーエアリービーズ3ー1姫路(9日・円谷幸吉メモリアルアリーナ) デンソーエアリービーズはホームで姫路に3―1で勝利し、開幕9連勝で首位をキープした。リードされた第2セット(S)途中から出場し…

◆バレーボール◇大同生命SVリーグ 第5節 デンソーエアリービーズ3ー1姫路(9日・円谷幸吉メモリアルアリーナ)

 デンソーエアリービーズはホームで姫路に3―1で勝利し、開幕9連勝で首位をキープした。リードされた第2セット(S)途中から出場した山下晴奈(24)がチーム日本人最多の12得点を挙げるなど攻守に貢献して流れを変え、5連勝中だった相手を撃破した。

 モンチべレル・ロザマリア(30)が放った強烈なスパイクを相手がはじいて25点目を奪うと、デンソーの選手たちは派手なガッツポーズで喜びを爆発させた。無傷の開幕9連勝に辻健志監督(50)は「私自身もちょっと驚いています」と笑い、「ピークはここではないと理解して、挑戦してくれていることが連勝につながっている」と油断せず高みを目指す選手をねぎらった。

 互いに連勝中で勢いに乗るチーム同士の対戦。第1Sは序盤からロザマリアを中心にスパイクを決めきって25―17と圧倒した。しかし第2Sはローテーションを変えてきた相手に苦戦。嫌な流れを切ったのは0―8から途中出場した山下だった。「何としても1点取りたかった」と0―9から、強烈なスパイクを決めて待望の1点目を奪取。状況を見てフェイントを決めるなど冷静な攻撃だけでなく、守備でも相手の決定打を拾って一方的な展開にさせなかった。第3Sも積極的に攻撃に絡みながらも安定したレシーブを見せて攻守に貢献し「苦しい時間帯もあったけれど、皆でいい雰囲気をつくって立て直せた」と振り返った。

 昨季はこれまでのオポジットとは違い、初挑戦となったアウトサイドヒッターのポジションに慣れず「ブロックが薄くなった時に決めきれなかったりした」と攻撃面に課題が残った。2年目の今季は「攻撃へのアプローチを工夫して、ブロックをうまく使ったり引き出しが増えたと感じる」と成長を実感。辻監督も「必殺仕事人。後から来ても非常に高いパフォーマンスを出してくれる」と太鼓判を押す活躍を見せている。

 首位をひた走るが、辻監督は「連勝中は細かい部分が見えなくなって、簡単に崩れてしまうこともある。簡単なボールを落とさないことを徹底したい」と気を引き締める。女王の座を射止めるため、ミツバチたちは躍動し続ける。(秋元 萌佳)