「社会人野球日本選手権・決勝、トヨタ自動車3-0Honda」(9日、京セラドーム大阪) 決勝が行われ、トヨタ自動車(愛知)がホンダ(東京)を3-0で下し、2022年以来2大会ぶり7度目の優勝を果たした。優勝回数は住友金属(1999年に廃部…

 「社会人野球日本選手権・決勝、トヨタ自動車3-0Honda」(9日、京セラドーム大阪)

 決勝が行われ、トヨタ自動車(愛知)がホンダ(東京)を3-0で下し、2022年以来2大会ぶり7度目の優勝を果たした。優勝回数は住友金属(1999年に廃部)に並ぶ史上最多。大卒2年目の増居翔太投手(24)が9回7安打無失点で完封し、チームを頂点へと導いた。

 歓喜の輪の中心でトヨタ自動車・増居が雄たけびを上げた。一塁側スタンドから送られた称賛の拍手が147球の熱投の価値を物語っていた。

 「初回から全力の積み重ねでした。一人一人全力で投げていった」。130キロ台のチェンジアップ、スプリットを駆使して8奪三振を記録。終盤でも直球は140キロ台後半をマークするなど力強さは衰えなかった。完封した6日の準々決勝・西部ガス戦から中2日で上がった大一番のマウンド。「疲れを感じることはなかった」とタフネスぶりを発揮し、チームを頂点へとけん引した。

 今夏の都市対抗で「ミスター社会人」と称された佐竹功年(41)が引退。投手陣の絶対的支柱が抜けた中で増居の責任感も自然と増した。「ホッとした。来年の都市対抗でも優勝できるように」。若き左腕が名門を背負っていく。

 ◆増居 翔太(ますい・しょうた)2000年5月25日生まれ、24歳。滋賀県彦根市出身。172センチ、70キロ。左投げ左打ち。投手。小学3年時に稲枝東スポーツ少年団で野球を始める。稲枝中野球部では投手、内野手、外野手。彦根東では投手を務めて春夏合わせて2度の甲子園出場を経験。慶大を経て入社したトヨタ自動車では2年目の今夏に初めて都市対抗に出場。今大会は3勝を挙げてMVPを獲得。