プロバスケットボール男子Bリーグ1部(B1)の佐賀バルーナーズと県内の市町が、次々に連携協定を結んでいる。地元でのバスケットボール振興とファン獲得、スポーツを通じた地域活性化が目的で、3日には13市町目となる神埼市と、佐賀市のSAGAアリ…
プロバスケットボール男子Bリーグ1部(B1)の佐賀バルーナーズと県内の市町が、次々に連携協定を結んでいる。地元でのバスケットボール振興とファン獲得、スポーツを通じた地域活性化が目的で、3日には13市町目となる神埼市と、佐賀市のSAGAアリーナで協定を結んだ。
締結式は川崎ブレイブサンダースとのリーグ戦を前にしたバスケットコートで、ブースター(ファン)が見守るなか行われた。バルーナーズの運営会社の田畠寿太郎社長と神埼市の実松尊徳市長が協定書に署名した。
協定では、地域や佐賀バルーナーズの情報発信、イベントの開催や健康増進、スポーツによる町づくりなどに協力して取り組むとしている。
会見で、実松市長は「プロの選手と触れ合う機会を通して、自分もスポーツをやってみたいという子どもたちが育てば、佐賀全体が盛り上がっていくと思う」と話した。田畠社長は「吉野ケ里遺跡など神埼市には観光資源もたくさんある。一緒に佐賀の魅力を発信できる取り組みもしていけたらいい」と述べた。
バルーナーズのホームタウン事業部によると、連携協定は、2019年8月にホームタウンでもある佐賀市と結んだのが初めて。協定を結んだ市町では、選手らによる市民や子どもたちへのバスケットボール指導や、マスコットも含めたイベント参加、試合のパブリックビューイング、市民らの試合への招待などを行ってきた。
佐賀市では、子育て中の女性を対象にした「子育てママのスポーツ教室」を開いてきた。バルーナーズに親しみを感じ、試合に足を運ぶきっかけにしてもらいたいという思いもある。
やはり協定を結んでいる江北町では、町出身の角田太輝選手(25)が母校の江北中を訪問し、講演やフリースローを競うなどして、後輩の生徒たちと交流した。
バルーナーズは初めてB1に昇格して、SAGAアリーナを本拠として臨んだ昨季、平均5061人の観客を集めた。今季ホーム開幕戦ではクラブ史上最多の8782人が会場を埋めた。同事業部の担当者は「地道に活動して観客が増え、認知度があがった」とみている。巡回スクールに参加した園児からバスケをやろうと思ったという声も聞く。「バスケ自体が少しずつ地域に浸透してきていると感じています」と話している。(三ツ木勝巳)