東京6大学野球秋季リーグは9日、第9週のいわゆる「早慶戦」を迎える。「最後の勇姿を」と意気込む慶大・清原正吾内野手(4年=慶応)が注目される中、親友でもある福住勇志投手(4年=慶応)も背番号44のユニホームを授与された。リーグ戦中、堀井哲也…

東京6大学野球秋季リーグは9日、第9週のいわゆる「早慶戦」を迎える。

「最後の勇姿を」と意気込む慶大・清原正吾内野手(4年=慶応)が注目される中、親友でもある福住勇志投手(4年=慶応)も背番号44のユニホームを授与された。

リーグ戦中、堀井哲也監督(62)は福住のベンチ入りについては「五分五分のところ」と悩んでいたものの、まずはベンチ入りする権利を得た。

1年時から140キロ台中盤の直球を投げ込んでいたが、故障に悩まされた大学生活。4年生になって副将に立候補した。リーグ戦ではベンチ入りができずとも、ボールボーイを務めた試合もある。「ベンチ入りメンバーとそうじゃない立場の部員をつなぐ役割というか、チームが1つになるためにあえてベンチのそばにいることが必要だと感じました」と振り返る。

応援スタンドでも最前列で声援を送った。ヒーローインタビューを受けた清原が「あいつ、親友なんです」とあえて福住に手を振っていたこともある。慶応幼稚舎では6年間、同じクラス。家族ぐるみの付き合いがある。「中学は別々だったんですけど、それでも正吾がうちに泊まりに来て、そのまま別々に登校して、とかもありました。兄弟みたいな存在ですね」というほどだ。

福住は卒業後、一般就職を決めている。親友と野球で隣り合う最後の機会でもある。プロ志望届を出した日に、話していた。

「あいつ、進路どうするんですかね。でも何になっても、お互いずっと昔からのままで、こういう関係性でいたいですね」

それぞれがそれぞれの道を選ぶ、大学4年生の秋でもある。【金子真仁】