アルビレックス新潟レディースはこのほど、選手がサッポロビール(本社・東京)の女性社員と意見交換するワークショップを開いた。異なる環境で働く同世代の女性同士が経験や考えを語り合うことで、新たな気づきを得るのが狙い。同クラブが異業種の社員と意…

 アルビレックス新潟レディースはこのほど、選手がサッポロビール(本社・東京)の女性社員と意見交換するワークショップを開いた。異なる環境で働く同世代の女性同士が経験や考えを語り合うことで、新たな気づきを得るのが狙い。同クラブが異業種の社員と意見交換の場を設けるのは初めてという。

 聖籠町のアルビレッジで開いたワークショップには、アルビレディースの有吉佐織、滝川結女ら6選手とサッポロビールの本社や関東甲信越地区を担当する営業部門の女性社員6人が参加。3グループに分かれ、「いま挑戦していること」「モチベーションアップに取り組んでいること」をテーマに思いを語り合った。

 有吉選手は、チームメートの誕生日を祝うために料理が苦手なメンバーが集まり、ごちそうをつくることに挑戦したという話を披露。「おいしい」と喜ばれ、「めちゃくちゃテンションが上がった」と語った。

 MFからDFに今季からポジションが変わった園田瑞貴選手は、これに伴って生じた気持ちの変化を語った。「攻撃しかしたことがなく、最初はいやでたまらなかったが、無失点で守り切るやりがいを感じるようになった。違うおもしろさを知った」

 園田選手の話を聞いたサッポロビール首都圏流通本部の小池瑠奈さん(32)は、自身の体験と重ね、「担当エリアが変わると、シェアも変わる。それに伴って攻めるのか守るのか戦い方も変わってくるので、業種は違うが共感できた。苦手なことをやることによって自分の成長につながることが分かった」という。

 ワークショップは、アルビレディースとクラブスポンサーのサッポロビールが、年齢・性別を問わず誰もが活躍できる社会を実現しようと、立ち上げたプロジェクトの第1弾。今後も講演や交流会などを続けていくという。

 参加したアルビレディースの石淵萌実選手は「異業種の人たちとじっくりと話をするのは初めて。サッカーとは関係ないと思ったが、どうやってモチベーションを高め、維持するのか。何をするにしても、信頼できる人とのつながりが大事なことを学ぶことができた」と話していた。(久保田正)