「秋季高校野球東京大会・決勝、二松学舎大付6-5早実」(7日、神宮球場) 勝てばセンバツ出場当確、負ければ関東大会8強進出チームなどとの比較となり、センバツ出場が現時点では確定しない状況となる東京大会決勝は、二松学舎大付が最大3点ビハイン…
「秋季高校野球東京大会・決勝、二松学舎大付6-5早実」(7日、神宮球場)
勝てばセンバツ出場当確、負ければ関東大会8強進出チームなどとの比較となり、センバツ出場が現時点では確定しない状況となる東京大会決勝は、二松学舎大付が最大3点ビハインドを追いついて延長タイブレークに持ち込まれる死闘となり、二松学舎大付が延長12回の激闘の末、6-5でサヨナラ勝ちを飾り、来春のセンバツ出場に当確ランプをともした。
粘り勝ちだった。延長十二回表、早実はバスターの中前打で無死満塁の絶好機を迎えたが、エース右腕の及川翔伍投手(2年)が三ゴロ、連続空振り三振に仕留めて無得点。
その裏、二松学舎大付も先頭打者がバスターで左前打を放って無死満塁。次打者の及川は浅い右飛に倒れたが、続く根本千太郎内野手(1年)が一塁へのスクイズを決めて、サヨナラ勝ちを飾った。
勝負が決した瞬間、ホームベース上では二松学舎大付のナインが人さし指を天に突き上げながら歓喜の輪をつくったが、激闘を制した喜びでうれし涙を流す多くの選手の姿が見られた。一方、早実ナインにも帽子のひさしを下げて目元を手で覆う選手の姿があり、勝者と敗者がともに涙を流すシーンとなった。
また、二松学舎大付の日笠雅凰主将(2年)の試合後の振る舞いも感動的だった。ホームベース付近に整列して校歌を歌う際には、泣き崩れそうになるチームメートの腰を抱えて支える姿があり、歌い終わった後には、三塁側スタンドに駆け出すナインとは別で、ひとり一塁側ベンチに正体して深々と頭を下げるシーンがあった。