「ボクシング・8回戦」(12月21日、ツインメッセ静岡) 2022年全日本選手権バンタム級優勝の横山葵海(23)=ワタナベ=が、11月1日付でボクシングイベント「3150×LUSHBOMU」の契約選手第1号となったことが7日、東京・五反田…

 「ボクシング・8回戦」(12月21日、ツインメッセ静岡)

 2022年全日本選手権バンタム級優勝の横山葵海(23)=ワタナベ=が、11月1日付でボクシングイベント「3150×LUSHBOMU」の契約選手第1号となったことが7日、東京・五反田のワタナベジムで発表された。プロ2戦目となる「3150×LUSHBOMU vol.3」で早くもメインイベントに抜てきされ、東洋太平洋スーパーフライ級6位のデンマーク・ケビド(28)=フィリピン=と対戦する。

 亀田興毅ファウンダー率いる3150FIGHTは元世界王者の重岡優大・銀次朗兄弟らと契約しているが、別イベントのLUSHBOMUと合体して「3150×LUSHBOMU」となってからは初の契約選手となる。契約は選手、所属ジム、3150×LUSHBOMUの三者間で結ばれ、主な契約内容は次の通り。

 (1)月額報酬の支給 選手のランキングに応じて選手と所属ジムに対し計30万円~50万円の月額報酬が支払われる。日本ランキング10位以上の選手が対象で、ランキング上昇に伴い報酬は増額する。

 (2)「3150×LUSHBOMU」シリーズ出場 「3150×LUSHBOMU」主催イベントに年間2試合以上の出場が保証される。月額報酬とは別に、試合ごとにファイトマネーが支払われる。

 (3)バックアップ体制 選手のPR活動、個人スポンサーの獲得、スパーリングパートナーの招聘(しょうへい)などを支援する。

 横山は大阪市出身で、幼少時からフルコンタクト空手を始め、中1でボクシングに転向。浪速高校3年時にインターハイ3位。同期には今年、大橋ジムからデビューした田中将吾がいる。

 拓殖大ではボクシング部主将を務め、2年時の全日本ではパリ五輪代表の原田周大と対戦し、3年時に全日本バンタム級で優勝。アマ戦績は44勝12敗で、ワタナベジムの渡辺均会長のスカウトでプロ入りした。今年7月に中国人選手を相手にプロデビューし、2回TKO勝ちしている。

 拓大主将で全日本優勝からのプロ入りはジムの大先輩である元WBA世界スーパーフェザー級王者・内山高志氏と同じで、KOダイナマイト二世の期待がかかる。

 横山は「自分のボクシングで観客を魅了できたら。メインだからプレッシャーはあるが、自分のボクシングを冷静にやろうかなと思います。んもらわず自分だけ打って最終的に相手が倒れる流れでいきたい」と抱負を述べた。内山氏からは「地道に、シャドーから全力でやれ」とアドバイスされたという。

 ここまで既にWBA世界バンタム級王者の堤聖也、前王者の井上拓真、WBO同級王者の武居由樹とのスパーリングも経験。渡辺会長によれば、堤も横山を「すごく強い」と言っていたという。

 横山は同じスーパーフライ級で戦いたい相手を聞かれると、バムことWBC王者のジェシー・ロドリゲスを挙げ、「一番強いと思っています。その選手とやりたいというのはあります。戦い方をマネするとかしています」と話した。

 亀田氏は「俺は子供の時からやってきたから、見たら分かる。またエグいの出てきたな、これはすごいなと。新たな怪物ボクサーが出てきた」と太鼓判を押し、「世界のベルトをつかんでもらえたら」と期待していた。