今週は、第49回エリザベス女王杯(GI、芝2200m)が京都競馬場で行われる。今年は、ホープフルS以来の勝利とGI2勝目を狙うレガレイラ、新潟牝馬Sに勝ってGI初挑戦となるホールネス、自己条件で力をつけてきたシランケド、C.デムーロを背に復…
今週は、第49回エリザベス女王杯(GI、芝2200m)が京都競馬場で行われる。
今年は、ホープフルS以来の勝利とGI2勝目を狙うレガレイラ、新潟牝馬Sに勝ってGI初挑戦となるホールネス、自己条件で力をつけてきたシランケド、C.デムーロを背に復活を期すスタニングローズなど、それぞれが待望の勝利を目指して女王決定戦に集結。
ここでは過去10年のデータから「配当傾向」を分析して、レース傾向および“儲かる買い方”をジャッジする。
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■3人気以下が8勝、2連系馬券でも「高回収」
過去10年、1番人気が【2.2.2.4】で勝ったのは昨年のブレイディヴェーグ、2020年のラッキーライラック。いい成績とはあまり言えず、2番人気に至っては【0.0.1.9】とまったく振るわない。人気どころが馬券外になることがしばしばある一方、3番人気は【4.0.3.3】、勝率も複勝率も1番人気を凌ぐ。
1~3番人気同士のワンツー決着は10回中1回のみで2015年以降はなし、1~3番人気いずれかが連対した年は6回ある。5番人気以内が1頭も連対に絡まなかった年は1回のみで、3年前の阪神開催時、10番人気アカイイト→7番人気ステラリア→9番人気クラヴェルと大荒れとなった。基本的に連対馬1頭は5番人気以内から出現する。
単勝の平均配当は1222円、1、2番人気を合わせても2勝のみなので、本命馬が人気サイドじゃなければ「単勝」は握っておくべき。馬連の平均配当は1万83円(2年前は2着同着)。3桁配当が1回あり、10~30倍台が5回、80~90倍台が2回、万馬券は3回出現している。馬単は2万1200円で、2020年の13万7500円が配当を押し上げる形。2020年以外では20~50倍台が6回、万馬券が4回発生。3連系を買わずとも、2連系のみの馬券で高回収を狙えるレースだ。
3連複の平均配当は4万3814円。2020年の28万2710円を含む万馬券は4回あるものの、30~40倍台前後が5回もある。伏兵の好走が目立つわりに案外オッズがつかない年もあり、期待値からも点数を広げて買うのに適さない。3連単の平均配当は40万2975円で、2020年の339万馬券の他、十万馬券は3回、100~200倍台が4回、500倍台、90倍台がそれぞれ1回のとなっている。3連系なら「3連単」を手広く買った方が一発も狙える。
■伏兵なら若さがポイント
1番人気【2.2.2.4】のうち、前走4着以下は【0.0.0.3】とさっぱりなので、1番人気は直近の結果を気にしたい。まったく振るわない2番人気【0.0.1.9】のうち、3歳馬【0.0.0.4】、5歳馬【0.0.0.4】と、若すぎてもダメ、年長馬もダメといった傾向。人気先行になりやすいレースでもあり、前走好走していたにも関わらず、断然の人気に推されていない馬=3番人気が最も好成績を残すようだ。
1番人気が想定されるレガレイラは前走5着。素質ならここは1枚上だが、展開がハマるかどうかの問題もあり、1着を嫌ってみてもいいかもしれない。新潟記念1着のシンリョクカは4歳馬で、5番人気前後にとどまるようなら、ある程度信頼できそうだ。
6番人気以下のうち、前走がGI・GIIだった3~4歳馬に限ると【2.4.1.24】勝率6.5%、複勝率22.6%、回収値は単勝258、複勝176をマーク。伏兵は若さがポイントだ。また、さらに今回休み明け2戦目であれば【2.2.1.13】勝率11.1%、複勝率27.8%、回収値は単勝445、複勝203までアップする。ハーパーとコンクシェルは前で競馬ができれば粘り込みも十分あるだろう。
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◆著者プロフィール
シャト美(しゃとみ) 馬とお酒をこよなく愛する競馬女子。シャト美の由来は、強さと美しさを兼ね備えた名馬タイキシャトルより。馬券は無駄な買い目を削ぎ落とし、少点数の馬連、馬単、ワイドがメイン。現在はUMAJIN内『競馬サロン』にて予想コラム、『SPREAD』では、シビアに馬券と向き合う「高配当メソッド」を執筆中。