11月5日、バスケットボール男子日本代表(FIBAランキング21位)のヘッドコーチ(HC)継続会見に登場したトム・ホーバスH…

 11月5日、バスケットボール男子日本代表(FIBAランキング21位)のヘッドコーチ(HC)継続会見に登場したトム・ホーバスHCが、富樫勇樹と比江島慎のベテランコンビについて言及した。

 日本代表は10月30日に『FIBAアジアカップ2025予選Window2』へ向けた直前合宿に招集する23名の選手を発表。パリ2024オリンピックも含め、長らく日本代表として活躍してきた比江島慎(宇都宮ブレックス)、富樫勇樹(千葉ジェッツ)といったベテラン組も名を連ねた。

 一方でパリ五輪でメインガードを務めた河村勇輝(メンフィス・グリズリーズ)がNBA挑戦中ということもあり、ホーバスHC率いる日本代表は今後、“河村不在”の状況で司令塔のやりくりをすることになる。当然、これまで河村とともに起用されてきた富樫が、その穴を埋める最有力候補になるが、ホーバスHCはベテラン選手たちについて、次のように語った。

「富樫と話したんですけど、今回の合宿でそういう話をしたい。ロスまでいけるかわからない。でも彼の経験が必要。彼がやりたいなら、若い選手を教えたいなら残してほしい。でもやっぱり4年後できるかどうか…いま30歳(※正確には31歳)ですよね?ロスは34歳。彼にはまだまだ気持ちがあると思うけど、そこは詳しく話したい。比江島も」

 富樫や比江島は、これまでもSNS上などで“代表継続or代表引退”に関するやりとりを冗談も交えながら披露してきた選手。パリ五輪直後には富樫が自身のXアカウントで「これで引退ではありません。でもこのオリンピックが最後になる可能性もあります。今後の方針が決まったら監督と話し、必要としてくれるなら自分の体と相談しながらですが喜んで参加します。ですが、若い選手の成長も考え、経験させてあげないといけないという思いもあります」と、複雑な思いがあることを明かしていた。

 仮に日本代表がロス五輪出場権を獲得し、比江島と富樫の2人がメンバー入りすることになれば、比江島は38歳、富樫は34歳の誕生日直前で大舞台に挑むことになる。彼らが若手の挑戦を弾き返すほどのハイレベルなパフォーマンスを維持できていれば、ホーバスHCが言及した2人が再び五輪の舞台に立つ可能性も十分あるだろう。

 ただ、ホーバスHCは、日本代表の新戦力を発掘する方針も示しており、河村不在のポイントガードについては、「河村の代わり?いっぱいいるよ。佐々木(隆成/三遠ネオフェニックス)とか。今のメンバーにはポイントガードが6~7人。日本人ポイントガードいっぱいいるよ。ビッグマンが少ない。ポイントガード(河村の代わり)は誰かいるかなと思いますよ」と、ポジション争いの激化を促すようなコメントも残している。

 東京、パリと五輪を2度経験したベテランの存在は、日本男子バスケの財産となるはず。富樫、比江島といったベテラン選手たちの日本代表との関わり方は今後どうなるのか。新生・ホーバスジャパンの注目ポイントの一つとなりそうだ。