全日本柔道連盟(全柔連)は5日、オンラインで強化委員会を開き、グランドスラム(GS)東京大会(12月7、8日・東京体育館)の日本代表を決めた。男女14階級で各階級4人が出場。パリ五輪代表は男子で90キロ級銀メダルの村尾三四郎(JESグルー…

 全日本柔道連盟(全柔連)は5日、オンラインで強化委員会を開き、グランドスラム(GS)東京大会(12月7、8日・東京体育館)の日本代表を決めた。男女14階級で各階級4人が出場。パリ五輪代表は男子で90キロ級銀メダルの村尾三四郎(JESグループ)、73キロ級銅の橋本壮市(パーク24)、60キロ級銅の永山竜樹(SBC湘南美容クリニック)が入った。

 全柔連では五輪代表勢に対して事前に出場意志を確認。男子で66キロ級連覇の阿部一二三(パーク24)、81キロ級連覇の永瀬貴規(旭化成)、来年6月で現役を引退する意向の100キロ級のウルフ・アロン(パーク24)、首を手術した100キロ超級の斉藤立(JESグループ)が出場を見送った。女子は48キロ級金メダルの角田夏実(SBC湘南美容クリニック)、63キロ級銅メダルの舟久保遥香(三井住友海上)ら7人全員が欠場となった。それぞれコンディションやケガなどを考慮して判断したという。

 今大会は来年6月の世界選手権の代表選考大会の一つ。今年5月の世界選手権代表勢は優勝した男子90キロ級の田嶋剛希(パーク24)、同66キロ級の田中龍馬(SBC湘南美容クリニック)、女子78キロ超級の富田若春(コマツ)ら18人全員が選ばれ、今月上旬の講道館杯の上位者も順当に選考された。

 強化委員会後に会見した女子の塚田真希監督は女子代表の現状について「海外の選手のレベルに日本の選手がどれだけ通用するか。かなり厳しい状況にあると受け止めている」と説明。五輪代表不在で臨むGS東京大会へ「海外経験が少ない選手も選考されているが、1回はそういった(経験を積む)機会を設けたいという思いで選考した。各所属でしっかり海外選手に向けた準備をしてほしい」と期待を込めた。

 男子の鈴木桂治監督は五輪直後の実戦復帰を決めた村尾、橋本、永山について「パリでしっかり戦い抜き、悔しい思いをした選手たち。多少の悩みはあったと思うが、今戦える準備ができているかを確認した」とし、その上で選考したと明かした。出場選手には「(28年)ロサンゼルス五輪に向けた強化がスタートした。若手にはフレッシュな強さを、経験を積んでいる選手には盤石の強さを見せてほしい。次につながる試合を期待したい」とエールを送った。