現有戦力の底上げはもちろん、FA戦線で石川を狙うのも手だ(C)産経新聞社 エースの穴はどう埋めていくのでしょうか。 今季セ・リーグの覇者に輝きながらも、クライマックス・シリーズの最終ステージで3位のDeNAに完敗。日本シリーズ行きを断たれた…
現有戦力の底上げはもちろん、FA戦線で石川を狙うのも手だ(C)産経新聞社
エースの穴はどう埋めていくのでしょうか。
今季セ・リーグの覇者に輝きながらも、クライマックス・シリーズの最終ステージで3位のDeNAに完敗。日本シリーズ行きを断たれた巨人です。今オフ、最大のトピックスは今季15勝3敗、防御率1.67と勝ちまくった菅野智之のメジャー挑戦。一人で貯金12を稼いだ右腕がチームを離れるわけですから、ファンの不安が募るのも無理はありません。
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スポーツ紙のデスクが言います。
「10月24日のドラフト会議で、巨人は関西大の即戦力サウスポー・金丸夢斗を1位指名しました。ドラフト前には腰に不安があるという情報も流れましたが、問題なしと判断したのでしょう。しかし4球団競合の末、クジを外しました。すると、ここから上位3人は全て内野手を指名。まさかの『内野手コレクション』に乗り出したのです」
同4位で指名した北星大付属高の石田充冴は192センチ、87キロの恵まれた肉体から最速149キロのストレートを繰り出す有望株ですが、素材型で1軍昇格には時間がかかる見通しです。結局、即戦力と言えるのは同5位の東海大学静岡キャンパスのエース左腕・宮原駿介のみ。これでは菅野の「不在」が大きく影響すると不安になるのも当然でしょう。
しかし、巨人取材歴の長い記者は笑って言うのです。
「今年のドラフトは全般的に優れた候補者が少ないとされてきました。つまり、今季1軍で出番に恵まれなかった現有戦力と、今年の大学・社会人の投手を比較した場合、わざわざ獲得するほどでもないとの判断があったのでしょう。昨年のドラフト1位・西舘勇陽やサブマリンの高橋礼、安定感ある赤星優志、『未完の大器』こと堀田賢慎、左の横川凱らタレントは豊富。彼らがもう一つレベルを挙げてくれれば、盤石なローテが組めるでしょう」
さらには巨人の「お家芸」とも言うべきFA戦線への参戦も必至な情勢です。2度の2ケタ勝利をマークするなど実績十分のソフトバンク・石川柊太らが候補に上がるとみられ、果敢に獲得を目指すことになるでしょう。
セのCS最終ステージ、最大の敗因は「打てなかったこと」。ファンは何よりも得点力の向上を臨んでいます。投手力増強は現有戦力の底上げプラスFAで――と考えれば、「打てる内野手」を続々と指名した今年のドラフトは、理に適ったものと言えるでしょう。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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