日本財団(東京都港区、笹川陽平会長)は5日、社会貢献活動に取り組むアスリートを表彰する『HEROs AWARD 2024』の受賞者に、プロボクシングWBOアジアパシフィック・バンタム級(53・5キロ以下)王者・那須川天心(帝拳)らが決まっ…

 日本財団(東京都港区、笹川陽平会長)は5日、社会貢献活動に取り組むアスリートを表彰する『HEROs AWARD 2024』の受賞者に、プロボクシングWBOアジアパシフィック・バンタム級(53・5キロ以下)王者・那須川天心(帝拳)らが決まったと発表した。授賞式は12月に都内で行われる予定。

 日本財団は、アスリートの社会貢献活動を推進する「HEROs~Sportsmanship for the future~」(HEROs)プロジェクトを推進しており、その取り組みの一つとして、「HEROs AWARD 2024」において、アスリートやスポーツに関する社会貢献活動の優れたロールモデルを表彰している。第8回の今回は、那須川のほか、プロ野球・横浜DeNAの筒香嘉智、陸上女子長距離の元選手・福士加代子さん、日本本ラグビーフットボール選手会、オットーボック・ジャパン株式会社の受賞が決まった。

 那須川は多くの人が『自分らしい生き方』を見つけるために、社会貢献を通じて挑戦する姿を示すため、災害支援や児童養護施設支援など幅広い活動が評価された。災害地への寄付活動では自身のポケットマネーからの寄付や一般への呼びかけなどを行ったほか、天心ファミリープロジェクトとして児童養護施設を支援。地元の千葉・松戸市でのお祭り開催による地域活性化、学校訪問による若者応援などを行ってきた。活動の成果として、同財団は「活動を通じて関わりを持った児童は、キックボクサーとして自分の生き方を見つけられた方も誕生した。寄付活動ではいち早く行動をすることでメディアの注目を集め、被災地への関心を引き付けることにも寄与している。社会のために、行動を起こすという社会貢献の原点を体現している」と成果を上げたとした。

 那須川はキックボクシングでは42戦無敗を誇り、プロボクシングでは昨年4月のデビュー以来、5連勝。10月14日にはWBOアジアパシフィック・バンタム級王座決定戦でジェルウィン・アシロ(フィリピン)に判定勝ちして、転向5戦目でタイトルを獲得した。現在、WBA2位、WBC3位、WBO7位と世界ランキングにも入っている。