◆陸上◇静岡県高校駅伝(3日、エコパスタジアム発着、男子=7区間42・195キロ、女子=5区間21・0975キロ) 女子は浜松市立が2年連続3度目の優勝を飾った。序盤で浜松商にリードを許したものの、4区の柏崎真歩(2年)が52秒差を5秒差に…

◆陸上◇静岡県高校駅伝(3日、エコパスタジアム発着、男子=7区間42・195キロ、女子=5区間21・0975キロ)

 女子は浜松市立が2年連続3度目の優勝を飾った。序盤で浜松商にリードを許したものの、4区の柏崎真歩(2年)が52秒差を5秒差に縮め、アンカーの河合柚奈(1年)が逆転した。男子は浜松日体が2年連続10回目のV。男女の優勝校は12月22日の全国大会(京都)に、6位までが今月24日の東海大会(岐阜)に出場する。

 浜松市立が後半で勝負を引っ繰り返した。アンカーを任されて「夜眠れなくなるほど緊張した」という河合が満面の笑みで独走でテープを切り、出迎えた先輩たちと抱き合った。

 浜商が1区から3連続区間賞と突っ走った。3区の鈴木しえる(3年)も「序盤で引き離されて焦ってしまった」とペースを乱し、4区にタスキをつないだときは52秒差あった。

 しかし、昨年はメンバー外だった柏崎は落ち着いていた。「いつも通り、自分のペースで走ろう」と冷静に差を詰めていく。都大路を走りたい! という思いで1年間練習を重ねてきた成果を発揮。区間賞の激走で差を5秒に縮めた。

 これが河合に勇気を与えた。「浜商の背中が見える位置で来た。絶対に抜いてやる」と飛ばした。1キロ過ぎでトップに立つと、最後は36秒差をつけた。トータル1時間11分44秒で、昨年の大会新を2秒更新だ。殊勲の柏崎は「仲間を助けられてよかった。でも最後は抜きたかった!」と笑い、「気持ちが強い。頼もしいです」と鈴木も目を細め

た。

 全国では昨年(30位)以上の成績を目指す。「不安もあるけど楽しんで走りたい」と河合。初めての大舞台に臨む2人がチームに勢いをつける。(里見 祐司)

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 〇…男子は昨年の経験者5人が残った・浜松日体が、2~6区で区間賞を獲得してV2を達成。だが6区の小野真和(3年)は「序盤で勝負を決めたかった」と険しい表情だ。東海駅伝で各県1位校を除く最上位校に切符が与えられるなど、今年から参加校が11増えて58になる。目標は昨年の28位を上回る15位内で、「今のタイムだと厳しい。切り替えて1か月練習する」と気を引き締めていた。