◆京王杯2歳S・G2(11月2日、東京競馬場・芝1400メートル、稍重) 東西で2日、2歳重賞が行われ、第60回京王杯2歳S・G2(東京)は新種牡馬タワーオブロンドン産駒パンジャタワーが好位から伸びて快勝。17年の父に続く父子制覇で、父に産…
◆京王杯2歳S・G2(11月2日、東京競馬場・芝1400メートル、稍重)
東西で2日、2歳重賞が行われ、第60回京王杯2歳S・G2(東京)は新種牡馬タワーオブロンドン産駒パンジャタワーが好位から伸びて快勝。17年の父に続く父子制覇で、父に産駒初の重賞Vをプレゼントした。
強い雨をものともせず、豪快に駆け抜けた。パンジャタワーは4角7番手から直線で外に持ち出して、グイグイと加速。最後は内で粘るマイネルチケットに競り勝って、きっちりと首差で差し切った。デビュー2連勝で重賞初制覇に導いた松山は「今日は強い競馬でした。重い馬場でもしっかりと走ってくれて、力はあります」と、大きく目を見開いて喜びをかみ締めた。
伸びしろの大きさを感じさせる走りだった。出遅れた初戦は道中で後方から2番手まで押し上げて、地力で勝ったような粗削りな面が目立った。この日は五分のスタートからしっかりと折り合い、ラストの爆発力につなげるなどレースぶりが著しく良化。鞍上は「距離は延びたが、折り合いも全然大丈夫。しまいもすごくいい脚でした。マイルも大丈夫かなと思います」と収穫を強調した。
17年にこのレースを制したタワーオブロンドンと“親子V”を果たして、父の初年度産駒として今年の新種牡馬の産駒初重賞勝利を届けてみせた。鞍上は「(スピードもパワーも)どちらも持っている感じ」と印象を口にして、快速馬で知られた現役時代の父と似た雰囲気を持っているようだ。2歳戦線に新たな風が吹いた。(坂本 達洋)
パンジャタワー 父タワーオブロンドン、母クラークスデール(父ヴィクトワールピサ)。栗東・橋口慎介厩舎所属の牡2歳。北海道新ひだか町・チャンピオンズファームの生産。通算成績は2戦2勝。総獲得賞金は4569万円。重賞初勝利。馬主は(株)Deep Creek。