広島・新井貴浩監督(47)が2日、マツダスタジアムで行われた秋季練習で来季2年目を迎える仲田侑仁内野手(19)に直接指導を行った。仲田は先月参加していた、みやざきフェニックス・リーグで全試合に4番出場。だが結果が伴わず苦しんでいた。指揮官…

 広島・新井貴浩監督(47)が2日、マツダスタジアムで行われた秋季練習で来季2年目を迎える仲田侑仁内野手(19)に直接指導を行った。仲田は先月参加していた、みやざきフェニックス・リーグで全試合に4番出場。だが結果が伴わず苦しんでいた。指揮官は打つ時の目線を指摘し、体の軸回転を真っすぐにするよう助言した。4日から始まる秋季キャンプでも未来の大砲候補を鍛え上げる。

 雨粒の音をさえぎるかのように、マツダスタジアムに隣接する屋内練習場では打球音が響いた。秋季練習最終日となったこの日、新井監督は仲田に約1時間の直接指導。「気づいたことを(宮崎から)帰ってから言おうと思っていた。『こういうふうにやってみた方がいいと思うよ』と話したら『(今までと)ちょっと違います』と言っていた」と、現状打破へのヒントを授けた。

 具体的な助言内容を、仲田本人が明かす。「目線の話。真っすぐボールを見られていないと(体の)軸も真っすぐ回れないと言われて。フェニックスで調子が悪くて、それはなぜか、という話になって。自分からボールを迎えにいってしまうからボール球も振ってしまうと言われ、軸を大事にしろと言っていただきました」。

 同リーグでは全11試合に4番でスタメン。だが42打数2安打1打点と、もどかしい日々が続いた。打つ時に右肩が下がり、正しく投球を見ることができていなかった傾向を指揮官と確認。初の“個別レッスン”を終え「期待に応えられるように、たくさん練習していけたら」と発奮した。

 沖縄尚学出身の仲田は昨春のセンバツ1回戦・大垣日大戦で満塁弾、昨夏の甲子園では準々決勝・慶応戦で2ランを放つなど長打力が自慢。ルーキーイヤーの今年は2軍で経験を積み、シーズン最終戦の10月5日・ヤクルト戦で1軍昇格し、プロ初安打を記録した。

 チームは3日に日南入りして、4日から秋季キャンプに臨む。次世代の主軸候補に新井監督は「やることはたくさんあるけど、少しずつ課題を克服して成長していってもらいたいね。1軍舞台で活躍するんだと思って秋のキャンプ、気合を入れてやってもらいたい」と期待。親身に寄り添い、若い芽の成長を促す。

 ◆仲田 侑仁(なかだ・ゆうと)2005年7月31日生まれ、19歳。沖縄県出身。187センチ、105キロ。右投げ右打ち。沖縄尚学から23年度ドラフト4位で広島入団。24年10月5日・ヤクルト戦(マツダ)でプロ初出場してプロ初安打を記録。24年ウエスタン成績は54試合で打率・193、13打点、本塁打なし